日本国内におけるeVTOL(空飛ぶクルマ)の開発元として知られる「スカイドライブ」が、いよいよ機体の製造を開始した。eVTOLの世界では、BEVと同様に中国企業の台頭が著しいが、スカイドライブがその対抗馬となるのか!?

※本稿は2024年4月のものです
文:角田伸幸/写真:SUZUKI、AdobeStock ほか
初出:『ベストカー』2024年5月10日号

■ついにeVTOL(空飛ぶクルマ)が製造開始!

いよいよ生産が始まったスカイドライブの「SD-05型」。定員が一人増えて3人乗りに

 これは朗報。日本を代表する空飛ぶクルマ(eVTOL)の開発元である「スカイドライブ」が、ついに機体の製造を開始した。

 製造拠点となるのは静岡県磐田市。かねてからスカイドライブはスズキと提携を進めてきたが、機体製造においても、スズキグループの工場を活用する。具体的な生産を手がけるのは、製造のために設立された子会社「スカイワークス」で、この工場を通じて年間最大100機程度の生産が可能になるという。

 生産される機体だが、大阪・関西万博で飛行を計画している「SD-05型」。もともと2人乗り(操縦士1名+乗員1名)で開発されてきたが、2023年6月に仕様を変更して乗員を2人乗せることが可能となった。最大離陸重量も1400kgまで高められており、最大時速100kmで約15kmの飛行が可能だという。

 eVTOLの世界では中国企業が力を付けており、2024年3月にもオートフライト社の機体が100km超のデモ飛行に成功したばかり。スカイドライブにはいち早く生産を軌道に乗せてもらい、存在感を世界に示してほしいものだ。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。