寒い季節や雨の日にドライブしているとふとしたきっかけにフロントガラスが曇ってしまうことがある。視界が遮られて危険なので事前のガラスの曇り止め処理をしておくと良いだろう。
雨の日や湿度の高い天候の時にフロントガラスが曇ってしまって怖い思いをしたことのあるドライバーも多いだろう。デフロスターをスイッチオンにしてもすぐには曇りが取れず、焦ってしまった経験があるのでは無いだろうか。またガソリン車の場合はエンジンの熱を使っているデフロスターを利用するのには抵抗はないが、EVの場合はヒーターを利用することで電費に影響するのではと考えているユーザーも多いようだ。エアコンをオンにしても除湿効果があるので曇りは除去できるが、常時エアコンオンにしていないユーザーも多いだろう。そこでフロントガラスの曇りを未然に防止する曇り止めの処理をしておくのが良いだろう。
その前に、そもそもなぜフロントガラスは曇ってしまうのだろう? 理由は外気温と車内の温度の温度差と車内の湿度が影響している。外気が低いとフロントガラスが冷やされて、室内側のガラス周辺の空気が急激に冷やされて結露(室内の湿度が高いと結露が起きやすい)を起こしてしまうのだ。結露した水分は小さなつぶになるため曇りガラスのようになり透明度が下がり視界を遮るのだ。またガラスが汚れている場合も結露しやすくなるので曇りやすくなる。
そこでガラスの曇り止め対策としてカー用品店などで手に入るガラスの曇り止めを用いるのが手軽で効果的だ。スプレータイプやシートタイプ、ジェルタイプなど、さまざまな形態のものがあるので自分で使いやすいものを選ぶと良いだろう。出先でもさっと使えるのはシートタイプ、飛び散るのを防止する場合はジェルタイプなどの観点で選べば良いだろう。
多くの曇り止めの主な成分は界面活性剤だ。石けんや洗剤に用いられる主成分としても知られている物質だ。界面活性剤はガラスに付着する水滴の表面張力を和らげる効果がある。つまり小さなツブになることで曇りの原因になっている水滴をべたっとガラスに張り付くように薄く拡げて表面積の広い水膜にする効果があるのだ。これによって曇りの原因を排除して視界がクリアにする。さらにはガラスに付着した水分も蒸発しやすくなる効果もある。
曇り止めの施工はいたって簡単だ。まずは曇りの原因のひとつになるガラスの汚れをクリーニングすることからはじめる。汚れたガラスは曇りが発生しやすいので清掃も大切だ。その上で先に紹介したガラスの曇り止めをガラス全体に塗り込んでいけばOK。乾いたら乾燥した布でから拭きして仕上げる。曇り止めの中にはガラスクリーナーと一体になったものもあり、これならばクリーニング~曇り止め処理の2つの工程を経ず、一度で曇り止めの施工が可能になるので手軽だろう。
施工するときにフロントガラスはダッシュとの角度も鋭角で奥まで手が届きにくい車種もある。そんな時には専用のワイパーなどがカー用品店で手に入るのでこれらのアイテムを使ってダッシュとの隙間の奥まで曇り止め処理をしておくと良いだろう。隅々までクリアなガラスで安全ドライブを実践しよう。
土田康弘|ライター
デジタル音声に関わるエンジニアを経験した後に出版社の編集者に転職。バイク雑誌や4WD雑誌の編集部で勤務。独立後はカーオーディオ、クルマ、腕時計、モノ系、インテリア、アウトドア関連などのライティングを手がけ、カーオーディオ雑誌の編集長も請負。現在もカーオーディオをはじめとしたライティング中心に活動中。
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