マツダの主力モデルである「CX-5」。毎年のように商品改良がおこなわれ、商品力は年々向上しているが、現行モデルは既に7年が経過しており、そろそろ次期CX-5の登場に期待したいところ。そんななか、マツダから、新型CX-5に関係が深そうな発表があった。はたして、新型CX-5はどのようなモデルになるのか、現時点で判明している情報を元に、CX-5の将来を予想してみよう。
文:吉川賢一/写真:MAZDA
■新型CX-5に「マツダ製のハイブリッド」を搭載すると表明
2024年3月期は、グローバルで約124万台を売り上げ、前年比で13%も増加するなど、近年じりじりと販売台数を伸ばしているマツダ。その内訳は、北米市場が約51万台、欧州市場が約18万台、日本市場が約16万台、中国市場が約10万台と、4割以上が北米市場を占める。
なかでも売れているのがミドルクラスSUVの「CX-5」だ。前述の約124万台のうち約35万台(約28%)と、マツダ車販売の4台に1台がCX-5という人気ぶり。CX-5の活躍によって、現在のマツダの好調が維持されているといえる。ちなみに、2位はCX-30(約20万台)、3位はMAZDA3(約18万台)であった。
そんなCX-5の次期モデルについて、マツダは2024年3月期のマツダ決算発表会の場で、次期CX-5には「マツダ製のハイブリッド」を搭載する計画だと言及した。
「マツダ製のハイブリッド」という発言。マツダのハイブリッドといえば、スモール商品群向けの24Vマイルドハイブリッド(M-HYBRID)、ラージ商品群向けの48VマイルドハイブリッドとPHEV(CX-60に搭載)、MX-30に搭載したロータリーエンジン発電のPHEV(MX-30に搭載)があるが、いわゆるストロングハイブリッドは、現在のところ国内市場では登場していない。中国市場には、トヨタ製の2.5Lエンジン+モーターを搭載したCX-50ハイブリッドが2023年11月に登場しているが、まさかこれを「マツダ製のハイブリッド」といえるはずがない。CX-50ハイブリッドのエンジンは、RAV4ハイブリッドやハリアーハイブリッドに搭載の2.5Lハイブリッドとまったく同じスペックだからだ。
CX-5の中古車をもっと見る ≫■ロータリーエンジンとTHSによるストロングハイブリッドのことか!??
そんな「マツダ製のハイブリッド」について、「これのことか!!」と思ったのが、2024年5月28日にトヨタ・スバル・マツダの3社が行ったマルチパスウェイワークショップでマツダが初公開した、電動ユニットと組み合わせる新世代のロータリーエンジンのコンセプトユニットだ。
驚いたことに、トヨタのハイブリッド「THS」らしきユニットと組み合わせられていたが、エンジンはマツダ製、電動トランスミッションはトヨタ製となっているならば、「マツダ製のハイブリッド」といえるのだろう。おそらくこの新ロータリーエンジンハイブリッドが次期CX-5に搭載されるのだろう。
■登場は早くても2026年と予測!!
ロマン溢れるロータリーエンジンが今後も継続されることは、クルマ好きとしては非常に喜ばしいこと。今後マツダは、ロータリーエンジンの万年課題、「エミッション」(排出ガス)と「燃費」について継続検討しながら、自社のユニークポイントであるロータリーエンジンの可能性を探っていくのだろう。
コンセプトユニットが登場したことで、新型CX-5にロータリーエンジン前提のストロングハイブリッドである可能性が一気に高まった。次期CX-5は、ガソリンとディーゼル仕様は2025年、ロータリーエンジン搭載のPHEVは2026年追加と筆者は予測しているが、いかなる姿で登場するのか、続報が非常に楽しみだ。
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