三井物産は6月17日、インドの大手金属リサイクル事業者のMTC社へ出資すると発表した。出資完了後、MTC社は三井物産の持分法適用会社となる。
MTC社はインド全土に30か所以上のスクラップ選別・加工拠点を展開する大手金属リサイクル事業者。鉄・非鉄スクラップの集荷、選別、加工、輸送、販売までを一貫して手掛けており、業界のリーディングカンパニーとして知られる。
近年、インドでは人口増加に伴う経済成長を背景に、高速鉄道や高速道路などのインフラ整備が進んでいる。自動車などの製造業も大きな成長が見込まれており、鉄鋼需要の拡大が予測される。金属スクラップは鉄鋼業の低炭素化に貢献するリサイクル原料として需要が増加すると見られている。
三井物産は、1960年代から取り組んでいる鉄鉱石や原料炭の資源開発に加え、銅、ニッケル、リチウム、アルミなどの非鉄金属の開発・安定供給にも寄与している。また、循環型社会の実現に向け、金属リサイクル事業を重点取組と位置付けている。豪州Sims Limitedへの出資や国内関連会社エムエム建材を通じて、グローバルに金属リサイクル事業を展開している。
三井物産は、Industrial Business Solutionsを掲げ、社会の発展に不可欠な資源・素材の安定供給を通じて産業課題解決に向けた現実解の提供を目指している。今回の出資を通じ、伸び行くインドにおけるリサイクル資源のサプライチェーン構築と脱炭素社会の実現に貢献していく。
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