90年代以前のクルマはカセットデッキが基本中の基本。31歳の担当の初愛車Y32セドリックもそうであった。当時の雰囲気が味わえていいもののスマホ音楽などが聴けないのが最大の難点であった。ヘッドユニットを変えずにしかも混線することなく車内でスマホ音楽を楽しめるアイテムがあるのだ。おじさん世代なら当然ご存じ、カセットアダプターのお話であります!!

文:小鮒康一/写真:ベストカーWeb編集部・Adobestock・アイキャッチ(Adobestock@cristi180884)

■旧車乗りの悩みがオーディオ問題!! 当時のままがいいよねやっぱ

担当の個人的意見だが、やっぱり当時の雰囲気を残したいゆえ、オーディオは純正がいいなぁ

 現代のクルマとは異なる雰囲気や乗り味が魅力の旧車。当時憧れていたけど手が届かなかったという人や、当時乗っていたけど家庭の事情で手放し、再び手に入れて楽しんでいる人などその所有理由はさまざまだ。

 そんな旧車オーナーは、当時の雰囲気を壊さないように当時モノのアイテムなどをこだわって集めたり使用したりしている人と、旧車でありながらも現代風のアップデートをしてレストモッド風のカスタムを施している人のように、オーナーの考え方によってその仕上げ方も異なっている。

記事リンク

前の記事

取り外し困難……でも変えたい!! ちょっと古いクルマの純正ナビはどうしたらいい!?

次の記事

えええTV後付け不可なの!?  おじさんがハマりそうな「ディスプレイオーディオ」のワナとは?

■そもそもDIN規格じゃないモノも……でもカセットさえあればイケる

CDすら入れられないクルマが多い今、写真のようにカセットの出し入れをする風景もまったく見なくなったなぁ(Adobestock@Champ)

 そんな当時風のスタイルを維持し続けているユーザーにとって、非常に悩ましい問題が車内のエンターテイメントシステムではないだろうか?

 近年のモデルではディスプレイオーディオが主流となり、スマホと繋ぐことでナビはもちろん音楽や映像を大画面で楽しむことができるのが当たり前となりつつあるが、いわゆる旧車と呼ばれる年式のクルマには最新のディスプレイオーディオなどは不釣り合いと考える人も多いハズ。

 そもそも旧車のオーディオスペースは現代のクルマのようにインパネの一等地にあって見やすいものではなく、インパネの低い位置にあることがほとんどで視認性の面でも使いにくいし、70年代以前のモデルなどではオーディオスペースがDIN規格ではなく、現代の社外品が装着できないものも少なくないのだ。

記事リンク

前の記事

取り外し困難……でも変えたい!! ちょっと古いクルマの純正ナビはどうしたらいい!?

次の記事

えええTV後付け不可なの!?  おじさんがハマりそうな「ディスプレイオーディオ」のワナとは?

■ええ、有線だけじゃないの!? いまやカセットアダプターも無線の時代に

 そんな旧車オーナーの強い味方となり得るのが、「カセットアダプター」なるアイテムだろう。これは車両のカセットデッキに挿入し、スマホのイヤホンジャックと接続することで、スマホの音声を車両スピーカーから流すことができるというモノなのだ。

 これはもともとCDプレーヤーが普及した際に、手持ちのポータブルCDプレーヤーと接続することで車両のヘッドユニットを交換することなくCDを聞くことができるというものだったのだが、巡り巡ってスマホとの接続で再び日の目を見ることになったのである。

 ちなみに近年では有線接続ではなく、Bluetoothを用いてスマホと接続するタイプのカセットアダプターも存在しており、こちらを使用すれば余計な配線も露出しないため、より当時のままのインパネでドライブを楽しむことができるだろう。

 なお、カセットアダプターの仕組みは通常のカセットテープのテープ面にあたる部分が磁気ヘッドとなっており、ここにスマホからの音声信号を出力するというシンプルなもの。

 さすがに最新のオーディオシステムを組んだ車両とは比べるもない音質とはなってしまうが、FMトランスミッターのように混線してしまうこともなく、安定したサウンドが楽しめる(ただしヘッドユニット側にトラブルがあるとNGだが)のは旧車オーナーとしては非常に魅力的なアイテムとなっているのである。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。