現在「SUV」という言葉をよく聞くが、この言葉が登場する以前から、悪路を走るクルマは「クロスカントリーカー(クロカン)」と呼ばれ、昔も今も多くの人に愛好されている。その中でも日本で大人気なトヨタのクロカンの歴史に迫っていく。
※本稿は2024年6月のものです
文/永田恵一:写真/トヨタ、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2024年7月10日号
■トヨタ ランドクルーザーワゴン
元々はランクル40系4ドアの後継車として登場。60系から乗用車色が強くなり、80系からは高級クロカンに移行し、レクサス版となるLXも加わった。
2850mmというホイールベースは80系以後現行300系までランクルワゴンで不変であり、黄金比となっている。
100系でV8エンジンを搭載、その後のモデルはキープコンセプトを続け、80系以降、現行の300系までランクルワゴンはリセールバリューや盗難率の高さが象徴するように、世界を代表するクロカンの座に君臨し続けている。
●トヨタ ランドクルーザーワゴンの歴史
・BJ系:1951~1955年
・20系:1955~1960年
・40系:1960~1984年
・55系:1967~1980年
・60系:1980~1989年
・80系:1989~1998年
・100系:1998~2007年
・200系:2007~2021年
・300系:2021年~
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■トヨタ ランドクルーザーヘビーデューティ
ランクルファミリーの起源となるのがヘビー系で、そのルーツは和製ジープを目指したBJ系に遡る。特に3代目40系は24年間販売され、ランクルのブランドイメージを世界中で確立。
現在も販売されている4代目70系は1984年に登場し、日本では20年間販売され絶版に。しかしコアな層に向け、2014年に70系登場30周年記念車として期間限定で復活。
さらに最新型が2023年にカタログモデルとして再度復活。2014年の時もそうだったが、時代に合わせたアップデートが行われているのもうれしい。
●トヨタ ランドクルーザーヘビーデューティの歴史
・BJ系:1951~1955年
・20系:1955~1960年
・40系:1960~1984年
・70系(VAN):1984~2004年、2014~2015年、2023年~
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■トヨタ ランドクルーザーライトデューティ
ランクルライト系は当時6気筒を搭載していた70系を4気筒専用とすることでボディサイズを小型化し、ランクル史上初の乗用車登録となったランクル70ワゴンを祖とする。
その後継となるランクル70プラドは3ドアから4ドアとすることなどで、より乗用車方向としたモデルだった。その後プラドは基幹部分をハイラックス系と共通化したことでもライトな方向に移行。いろいろな意味で「手が届くランクル」として人気となり、現行250系は300系の普及版的な存在に方向転換された。
●トヨタ ランドクルーザーライトデューティの歴史
・BJ系:1951~1955年
・20系:1955~1960年
・40系:1960~1984年
・70系:1985~1990年
・70プラド系:1990~1996年
・90系プラド:1996~2002年
・120系プラド:2002~2009年
・150系プラド:2009~2024年
・250系:2024年~
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■トヨタ ハイラックスサーフ
ピックアップトラックのハイラックスを乗用車化したモデルとして登場。2代目モデルで5ドアが加わり、3代目と4代目はランクルプラドとキャラ違いの兄弟車となった。
なお、ハイラックスサーフは4代目モデルで日本では絶版となったが、メインとなる北米向けの4ランナーは、最近15年ぶりのフルモデルチェンジで6代目が登場。日本での販売を切望!
●トヨタ ハイラックスサーフの歴史
・初代:1983~1989年
・2代目:1989~1995年
・3代目:1995~2002年
・4代目:2002~2009年
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■トヨタ FJクルーザー
3代目プラドの基幹部分を使い、ランクル40系をオマージュした外観を持つレトロ感あふれるクロカン。ホイールベースの短さにより悪路走破性が高いことに加え、観音開きドアも特徴だった。なお、日本での販売終了後も中東向けに2022年12月まで継続生産されていた。
●トヨタ FJクルーザーの歴史
・初代:2010~2018年(日本市場)
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■トヨタ メガクルーザー
「和製ハマー」の異名がふさわしい、陸上自衛隊向け高機動車の民生用。もとが高機動車だけに巨大なボディサイズに加え、420mmという最低地上高は圧巻で、インボードブレーキ、4WSなどメカメカしい装備が満載のわりに価格は約1000万円と、内容に対して激安だった。
●トヨタ メガクルーザーの歴史
・初代:1996~2001年
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