マツダの欧州事業を統括するマツダ・モーター・ヨーロッパが18日、新型の3列シートSUV『CX-80』を世界初公開した。欧州で5月に予約受注を開始し、今秋の発売を予定。日本への導入も決定しているが、こちらの時期は未発表。

◆「ラージ商品群」の第4弾の3列シートSUV

マツダ CX-80

CX-80は、日本でも発売されている『CX-60』、北米などで展開する『CX-90』、『CX-70』に次ぐ、マツダの「ラージ商品群」の第4弾にあたるミッドサイズクロスオーバーSUV。マツダが欧州に導入する初めての3列シートSUVとなり、欧州市場でのフラッグシップモデルとなる。プラグインハイブリッドとディーゼル・マイルドハイブリッドをラインアップし、環境性能も高めることで欧州でのブランド強化を図る。

開発で目指したものは「優雅で心豊かなドライビング」。最上級にふさわしい美しく堂々とした存在感、マツダらしい「人馬一体」を磨き上げた圧倒的な走行性能、時代要請に応える環境・安全性能、そして乗員全員が快適に楽しめる懐深い実用性を、妥協なく実現したという。

デザインコンセプトは「Graceful Toughness」。SUVとしての力強さと、優雅な存在感の表現に注力、「空間の豊かさと優美さを両立したキャビンの造り込みによって、車格に見合った、ゆとりを感じさせるデザインとしている」という。CX-60など最新のマツダSUVシリーズと共通するフロントマスクに、3列シートSUVならではの伸びやかなリヤセクションを組み合わせた。

2列目シートは3つのタイプを用意。座席間にコンソールがあるセパレートのキャプテンシート、コンソールが無く3列目へのウォークスルーが可能なキャプテンシート、そして3人掛けのベンチシートと、ユーザーのスタイルで仕様を選ぶことができる。荷室は3列目シート使用時でもゴルフバッグやベビーカーが搭載できる空間を確保。さらに2列目と3列目シートを折りたたむことで空間を拡大することができる。具体的な容量などは未発表。

マツダ CX-80

◆欧州向けはPHEVとマイルドハイブリッドの2種類

パワートレインの展開については市場によって異なるというが、先行する欧州市場では2.5リットルの直列4気筒ガソリンエンジンをベースとしたプラグインハイブリッドシステム「e-SKYACTIV PHEV」と、3.3リットルの直列6気筒ディーゼルエンジンにMハイブリッドブースト(マイルドハイブリッド)を組み合わせた「e-SKYACTIV D」の2種類を設定。

安全性能では、「クルージング トラフィック・サポート(CTS)緊急停止支援機能付」を欧州向けに初採用。CTS使用中に、手放し運転やドライバーの閉眼や脇見を検出した場合には、ドライバーへの注意喚起を段階的に行い、体調急変や漫然運転などのドライバーの状態に由来する事故リスクの低減を図る。注意喚起をしてもドライバーの状態に変化がない場合は車両の減速・停止を支援する。

日本では、2023年12月に生産を終了した3列シートSUV『CX-8』の後継モデルとして導入される見通しだが、時期は未定。

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