あえてフランス車を選ぶ人たちは、もはやクルマは「趣味」が第一で、移動手段としては二の次。であればBEV時代を迎えるにあたってクルマ選びに一番苦労しそうな気がする。でも本場フランスでは意外な出来事が発生中。そこで、今こそお隣ドイツ車を乗ってみるのもいいんじゃない?

※本稿は2024年6月のものです
文:伊達軍曹/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2024年7月10日号

■もっとも“こだわり”が強い人々が多そうな分野?

プジョー 106。こういったモデルに代わる存在はなかなかないため、自動的にこだわりは強固になる

「高級ドイツ車のプレミアム感」みたいな部分にはこだわらないが(むしろ嫌っているが)、シンプルなフレンチハッチなどに乗り続けている人にとって、自分の趣味嗜好を捨てるまたは薄めるのは苦痛だろう。

 だが、下記のロードマップを10年間参照し続ければ最終解脱に成功し、自動運転系EVを普通に愛せるようになる可能性は充分ある。

■Googleでパリの街の現状を見てみるべし

けっこうドイツ車だらけな光景。フランス車への思い入れが薄くなる……

 まず試したいのはストリートビューで「現在のパリ」を見てみること。今のパリは「フレンチコンパクトだらけの街」ではなく、普通にドイツ車も多い。それを目の当たりにすることで、フランス車への過剰な思い入れは減少し始める。

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■1回こだわりを捨ててドイツ車に試乗してみる

BMW 1シリーズ。FFに生まれ変わったコンパクトBMW。往年のフランス車とは異なる乗り味だが、これはこれで◎

 フレンチコンパクトへの過剰な思い入れというか思い込みがある程度減じたなら、お次は歯を食いしばってでも、大嫌いな「ドイツ車」に試乗してみる。

 そうすると確認できるのは、当然ながら「普通にいいクルマだよなぁ」ということと、「最近はフランス車もドイツ車も、実はあまりフィーリングの差はないのかもなぁ」ということだ。

 そこを体感として把握できたならばすぐに、あるいは2年後ぐらいの車検時に、何らかのドイツ車に買い替えてみよう。

■思い切ってドイツ車を買って、こだわりを無くしていく

ドイツ車を思い切って乗ってみるのも良いのでは?

「不倶戴天の敵(?)であるドイツ車を買う」というブレイクスルーに一度でも成功すれば、あとはすべてのこだわりが徐々に薄れていく。最終解脱に近い段階では、ごく普通に国産車も買っているだろう。そして2034年頃、世の中の流れとともに解脱へと至るのだ。

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■推奨は「ソフトランディング」だが「ハードな着陸」もアリだ!

徐々に慣らすのもアリだけど、一気に克服してみては?

 絶対に最終解脱を目指さなければならないわけではない。だが、あるタイミングで急にエンジン車から自動運転系BEVへの乗り換えを余儀なくされる“ハードランディング”は、心と身体に悪い。

 筆者が提案しているのは、徐々に慣らしていく“ソフトランディング”を成功させるための方法だ。「自分はハードランディングでOK」というなら、現状のスタイルと信念を貫いても何ら問題はない。

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