本年12月生産分までの期間限定モデルのランドスケープ。クラウンクロスオーバーの「RS」が欲しいんだったら、まずはランドスケープを第一候補にしてはいかがだろうか? というか、マジでイチオシ!! その理由を挙げていけば、ますますランドスケープに魅了されること間違いなしだ。今ならギリ間に合う! 販売店に急ぐのだ!!

文:梅木智晴(ベストカー編集委員)/写真:奥隅圭之、ベストカー編集部

ベースは2.4ターボのRS。15万円の価格差で嬉しい専用装備が満載だ!!

クラウンクロスオーバーRSに期間限定で設定された特別仕様車「ランドスケープ」。ベースのRSに対し15万円アップの680万円だ

 ランドスケープのお値段は685万円。ベースとなったRSは670万円なので僅か15万円プラスにすぎない。パワーユニットはシステム出力349psを発揮する直4、2.4リッターターボハイブリッド+リアeAxleでRSとまったく同じだから、動力性能はRSとなんら変わらないし、リアステア機構(DRS)もRS同様装備されている。

エンジンは直列4気筒2.4リッターターボ(272ps、46.9kgm)にモーターを組み合わせたハイブリッド。後輪は独立したモーターで駆動する4WD

 専用セットアップサスペンションにより最低地上高は145mmから27mmアップの172mmとなり、245/60R18のジオランダーA/Tを履く。ジオランダーは横浜ゴムのSUVタイヤのブランドで、A/Tとはオールテレーン(全地形)の意味で、舗装路はもちろんだが、ちょっとした未舗装路にも対応するタイヤを意味する。偏平率が大きいためサイドウォールが厚く、ショルダー部まで回り込んだゴツいブロックのタイヤはワイルドな雰囲気でカッコいい。

245/60R18のジオランダーA/Tを履き、専用チューンのサスで最低地上高はノーマルの145mmから27mm高い172mmとなる。全幅は40mmワイドの1880mm

 リベット留め風のオーバーフェンダーはノーマルクラウンクロスオーバーより片側20mm拡幅されてひときわ存在感を増す。全幅は標準の1840mmから1880mmとなっている。赤いマッドフラップもランドスケープの標準装備だ。さらにトレーラーを牽引するためのヒッチメンバーまで標準で装着されている。

クラウンマークの入った赤いマッドフラップも標準装備。トレーラーを牽引するためのヒッチメンバーもランドスケープには標準装備される

 ここまでやって15万円高ですむってどういうこと????? 

便利装備が一部省略されたけど、補って余りある魅力

 内容を考えると、とてもプラス15万円でできる装備じゃあない。そこで調べると、以下の装備がベースのRSから省略されていることがわかった。

・トヨタセーフティセンスの「緊急時操舵支援+フロントクロストラフィックアラート+レーンチェンジアシスト」

・トヨタチームメイトの「アドバンストパーク+パーキングサポートブレーキ」、「アドバンストドライブ(渋滞時支援)」、「ドライバーモニターカメラ」

・ハンズフリーパワートランクリッド

・イージークローザー(全ドア、トランク)

・後席シートヒーターのオプション設定

・後席パワーリクライニングのオプション設定

 さていかがだろうか? 「緊急時操舵支援機能」は、たしかにあればより安心だが、クラウンクロスオーバーでもGグレードやXグレードでは非装着だ。「アドバンストドライブ」は渋滞時のハンズオフを可能とするシステムで、あれば便利だし疲労軽減効果はあるのだが、ACCとレーンキープサポートがあれば充分。なくて困る装備ってことはない

クラウンクロスオーバーの後席はトランクスルーしないのが標準仕様。ランドスケープは長尺物の積載を考えて6対4分割可倒とした

 後席パワーリクライニングのオプション設定がないのには理由があって、クラウンクロスオーバーの後席は固定式でトランクスルーがないのだが、ランドスケープでは6対4で分割可倒となっている。アウトドアギアなどの長尺物を搭載する際に便利なのだが、可倒式とするためにパワーリクライニング機構が搭載できないのだ。

乗り心地もハンドリングもRSよりいいぞ!! タイヤノイズも気にならない

 走るとビックリ! ブロックパターンのゴツイA/Tタイヤだから“ゴー”というタイヤノイズはある程度やむなしと思っていたのだが、まったく気になるレベルではない。当たりがソフトでゴツゴツ感もまったく感じることはない。

 最低地上高が27mm高くなっているが、これは専用セッティングのサスペンションとタイヤ外径の拡大によるものだ。このタイヤと足のバランスが絶妙で、ノーマルRSではちょっと気になった、連続する路面ペイント段差を走り抜けた際の「ブルブルブル」という振動残りが感じれず、スッとしなやかに微振動をいなして心地よい。

ブロックの大きなオールテレーンタイヤだが、タイヤノイズは気にならない。ちなみに245/60R18タイヤの外径は750mm前後と大径だ

 足がしなやかに動いて「よく伸びる」感覚だ。コーナリングでもロール内側タイヤの接地が抜けないので、姿勢が安定してよく曲がる。足が動くと言ってもロール量が大きいということはなく、しっかりとダンピングが効いてロールスピードを抑えているのでフラットライド感がある。正直言って、ノーマルRSよりも乗り心地もハンドリングもいいと感じたほだなのだ。

全長4930mm、全幅1880mm、全高1565mmのクラウンクロスオーバーRSランドスケープ。アーバンカーキーの車体色も専用設定だ

 といったわけでランドスケープ、クラウンクロスオーバーRSの購入をお考えだったなら、購入候補に入れるどころか、イチオシモデルとして積極的に選びたいモデルなのだ。ただし、冒頭でも書いたように、2024年12月生産分までの期間限定。納期を考えると、今がラストチャンスだぞ!!

しなやかで安定感のあるハンドリングはノーマルRS以上。乗り心地もいいぞ!! ランドスケープは12月生産分までの期間限定だ

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。