日産自動車の欧州部門は7月29日、電動SUV『エクストレイル e-4ORCE』がスペインで開催された「バハ・アラゴンラリー」に参加し、完走を果たしたと発表した。
バルセロナ技術センターのエンジニアチームが、改造されたエクストレイル e-4ORCEを用いてバハ・アラゴンラリーに参加し、完走を果たした。2日間にわたり、過酷な地形を約500km走破した。
この車両は、日産テクニカルセンター・ヨーロッパ(NTCE-S)のパワートレイン部門の7人のエンジニアによって改造・準備された。ドライバーはシャシーダイナミクス部門のジョナタン・ヒホン氏と、パワートレインチューニング部門のセサル・フェルナンデス氏が務めた。両者ともに日産のテストドライバーとして豊富な経験を持つ。
日産エクストレイル「e-POWER」がスペインで開催された「バハ・アラゴンラリー」で完走エクストレイルは「オープン」カテゴリーにエントリーし、来年の「ストック」カテゴリーでの参加も視野に入れている。このカテゴリーは、標準生産仕様の車両をベースにしたもので、ハイブリッド車も含まれる。
「e-POWER」システムは市販車と同じで、バハ・イベントのために行われた改造は冷却性能の向上、強化サスペンションの取り付け、ロールケージ、競技用燃料タンク、内装の取り外し、そして安全装備の設置に限られた。
日産エクストレイル「e-POWER」がスペインで開催された「バハ・アラゴンラリー」で完走このプロジェクトは2023年2月に始まり、日産の技術センターに所属するエンジニアチームがエクストレイルとそのパワートレインを研究した結果、パワートレインに大きな変更を加えなくてもラリー競技に参加できると結論付けた。彼らは夜間や週末を利用して改造を行い、NTCE-Sのリーダーシップチームの支援を受けてプロジェクトは進展した。
e-POWERは、従来のハイブリッドシステムとは異なり、電動モーターのみで駆動し、滑らかで応答性の高い運転感覚を実現する。搭載されたガソリンエンジンは電力を生成するためだけに使用されるため、充電の必要がない。e-POWER搭載車はヨーロッパで累計15万台以上販売されている。
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