2024年8月1日から、北海道・東北・北陸信越・中国エリアにおいて、車検時の前照灯(ヘッドライト)検査が、ヘッドライトテスタを用いたロービーム計測に切り替わる( ※ 一部先行地域あり)。

当初は、全国で同時期にロービーム計測へ移行予定だったが、5月14日に国土交通省、自動車技術総合機構、軽自動車検査協会が連名で「対象車数が多いことや様々な事情により、地域によってまだ十分に周知が進んでいないなどの現状を考慮して、一部地域で猶予期間を最大2年延期する」と発表。これにともない、関東・中部・近畿・四国・九州・沖縄エリアは、最大で2026年8月1日まで延期されることとなった。ただ、必ずしも丸2年延長されるわけでなく、地域の状況によって順次移行していく予定のため、車検を行う整備事業者はユーザーへの案内に注意が必要だ。

ヘッドライト検査では、適正な明るさで適正な向きにライトが照らされているかが確認される。ライト切れはもちろんNGで、ライトの向きがズレていても車検には通らない。またヘッドライト自体は正常でもヘッドライトの黄ばみや曇りがひどい場合、光量不足で車検に通らない可能性もある。

国土交通省、自動車技術総合機構、軽自動車検査協会が連名で5月に発表した情報の中には、ロービーム計測で基準不適合となる車両についても触れられており、レンズ面のくもりや、内部リフレクタの劣化、前照灯ユニットと相性の悪いバルブに交換したなどにより、光度が不足した状態や配光が崩れた状態のまま受験しているケースがほとんど、と記載されている。

国土交通省、自動車技術総合機構、軽自動車検査協会が連名で発表した資料(一部抜粋)

ロービーム検査へ移行していない地域であっても、ヘッドライトの酷い黄ばみや汚れ、光度不足は安全な状態とは言えない。ヘッドライトクリーナーやヘッドライト磨き、ヘッドライトコーティングなどのサービスを提供しているカーディテイリングショップを始めとする自動車アフターマーケット事業者は、このタイミングで改めてユーザーへの訴求を強めてみてはいかがだろうか。

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