名車『スカイライン』を生み出した自動車メーカー、プリンス自動車の全貌を詳細にまとめた唯一無二の書籍、『プリンス自動車の光芒 1945-1969』がグランプリ出版から発行された。著者は桂木洋二氏。
日産自動車の前身のひとつ、プリンス自動車は、立川飛行機と中島飛行機の航空技術者が中心となって設立された。独自の技術力を生かし、数々の先駆的な自動車を開発し、レースの舞台でも大活躍した。特に1960年代にレースで活躍した「スカイラインGT-R」や「R380」などの高性能車は、今でも多くの自動車ファンに愛されている。
しかし、プリンス自動車の歴史を知る人は次第に少なくなってきている。かつての生産拠点であった村山工場も2002年に閉鎖され、取り壊された。青梅街道沿いにあった荻窪の本社も、現在は普通の日産の販売店となり、昔の面影はほとんど残っていない。
本書は、著者の長年の取材を基に、プリンス自動車の誕生から終焉まで、その栄光と苦難に満ちた足跡を多数の図版とともに解説している。2021年刊行の『プリンス自動車の光芒 増補二訂版』をベースに、日産自動車が創立90周年を迎えたのを機に、カバーを一新した新装版だ。
『プリンス自動車の光芒 1945-1969』
<増補二訂版 新装版>
著者:桂木 洋二
発行:グランプリ出版
体裁:A5判・並製・233ページ
定価:3080円(本体価格2800円+税10%)
発売:2024年5月30日
目次
プロローグ・財産は「技術力」
第1章 立川飛行機からの独立・自動車に賭ける「たま」
第2章 電気自動車時代の「たま」の活動
第3章 旧中島飛行機エンジン部門・富士精密の動向
第4章 富士精密によるガソリンエンジンの開発
第5章「たま」による「プリンス」号の完成と発売
第6章 「たま」と富士精密の合併
第7章 プリンスセダンからスカイラインへ
第8章 エンジン出力の向上と初代グロリアの登場
第9章 5か年計画と村山工場の建設
第10章 フラットデッキスタイルの新型グロリアの誕生
第11章 新エンジンの開発とグロリアスーパー6
第12章 ファミリーカー2代目スカイラインの誕生
第13章 スカイライン2000GTとR380のレースでの活躍
第14章 突然の日産との合併
第15章 1960年代に誕生したニッサン・プリンス車
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