13世代、67年の長きにわたって販売されている稀代の名車、日産 スカイライン。活躍してきた期間が長いだけに、時には「変わりダネ」と表現したくなるモデルも登場した。当時は普通だったが今見ると「?」なものから、当時から「?」なものまで、スカイラインの変わりダネを振り返ってみよう。

※本稿は2024年7月のものです
文:永田恵一/写真:日産、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2024年8月10日号

■S54A型スカイライン2000GT-A:伝説の直6、2Lデチューン版

日産 スカイライン2000GT-A(S54A型)

 2代目で登場したGTは、1964年の第2回日本GPで1周ながらポルシェ904を抑えたことで有名な存在だ。

 GTはその後カタログモデルとなり、125psのGT-Bと105psのGT-Aに移行。GT-Aはエンジンをデチューンし、価格を抑えた一般向けモデルで、GT-Bは赤バッジ、GT-Aは青バッジだった。

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■C210型スカイライン2000TI-ES:4気筒エンジンで6気筒GTの足まわり

日産 スカイライン2000TI-ES(C210型)

 昭和時代のスカイラインは4気筒も重要な存在であり、C210の終盤に設定されたTI-ESは2L・4気筒に2L・6気筒GTのセミトレを組んだ珍しいグレードだった。

■R30型スカイラインRSターボ:R30前期型RSターボは販売期間約半年の希少な存在

日産 スカイラインRSターボ(R30型)

 C210の頃になるとトヨタの猛攻もあり、スカイラインの走りに古さが否めなくなっており、エンジンの強化が急務になっていた。

 しかし、次世代の直6の登場はR31だったこともあり、つなぎのような存在としてR30に搭載されたのが2L直4 DOHCのFJ型で、4気筒だったためGT-Rとは名乗れずRSの名が与えられた。

 実は前期型RSターボ(190ps)は約半年間しか売られなかった希少車で、205psの最終型「鉄仮面」で人気車となる

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■R31型スカイラインGTSオーテック:高級感を主張したグランドツーリングカー

日産 スカイラインGTSオーテック(R31型)

 スカイラインの開発責任者として有名な桜井眞一郎氏はR31を作ったあと、オーテックの初代社長に就任。R31のオーテックは「究極のR31」的存在だった。

■R32型スカイラインGXi:R32型唯一の4気筒エンジン搭載モデル

日産 スカイラインGXi(R32型)

 バリエーションが一気に減ったR32だったが、唯一4気筒として設定されたのがGXiである。エンジンはショボかったが、足は四輪マルチリンク!

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■R33型GT-Rオーテック40thアニバーサリー:ファミリーカーとしても使えた4ドアGT-R

日産 スカイラインGT-Rオーテック40thアニバーサリー(R33型)

 ハコスカ以来となる4ドアGT-Rは車名のとおり、スカイラインの40周年記念車。成り立ちとしてはGT-Rのパワートレーンの搭載だけでなく、専用となるボディ後半の外板を持ち、後席は2人掛けとするなど、なかなか手の込んだものであった。

■R34型スカイラインGT-V:NAエンジンにターボの足とビスカスLSD

日産 スカイラインGT-V(R34型)

 R34の2.5L・NAセダンに、ターボのサスペンションやハイキャスなどを組み込んだライトなスポーツモデルで、のちにクーペも追加された。

■R34型ニスモGT-R Zチューン:絶版後に登場したコンプリートカー

日産 スカイラインニスモGT-R Zチューン(R34型)

 R34絶版後の2005年に登場した中古車ベースのニスモのコンプリートカー。エンジンの2.8L化をはじめ、「ニスモが手掛けた究極のR34GT-R」。

■V35型スカイライン350GT-8:一代限りのトロイダルCVT搭載

日産 スカイライン350GT-8(V35型)

 V35セダンに追加された3.5LV6を搭載したトップモデルで、トランスミッションはY34型に続きあのトロイダルCVTを搭載。

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戦後と自動車 リアスタイルの美しいクルマ カタログを見る際に重要なのは? 【復刻・徳大寺有恒「俺と疾れ!!」】

 R31までのスカイラインは日産やプリンス店の看板車種だったこともあり、エンジンやグレードだけでなく、ホイールベースの長短も含めるとボディが片手で数えきれない世代があるなど、今では信じられないワイドバリエーションだった。

 そのため昭和まではボディ、平成以降は通好みのバリエーションを中心に変わりダネも多い。特に平成以降の変わりダネは希少価値が高く、中古車価格も特に高いものも多い。

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