古い世代のクルマ好きのみなさんが、純エンジン車を愛する気持ちはよく分かる。しかし時代は着実に電化へと向かっているし、効率のみで語られがちなハイブリッドにも、楽しめるユニットはけっこうある。ここでは、感性に訴えかけてくる各社ハイブリッドエンジンを見てみよう。
※本稿は2024年7月のものです
文:伊達軍曹/写真:レクサス、ホンダ、日産
初出:『ベストカー』2024年8月10日号
■TOYOTA/LEXUS デュアルブーストハイブリッド(主な搭載車:レクサス RX500h、トヨタ クラウン クロスオーバー)
一般的なTHSはエンジンとモーターの間に動力分割機構があるが、こちらは2.4Lターボエンジンとフロントモーターを直結させたうえで、リアにeAxle(モーターとインバーターなどが一体になったもの)が組み合わされている。
これによりアクセル操作に対するリニアな加速が実現し、緻密な四輪駆動制御による車両姿勢コントロールも可能になった。
RX350hも決して悪くはないが、RX500h“F SPORT Performance”の気持ちよさは別格。「電動ユニットもイイ!」と心底思える。
■HONDA e:HEV
駆動用・発電用モーター2基を搭載。そして高効率なガソリンエンジンと組み合わせることで、走行状況によって自動で動力を振り分けるというハイブリッドシステム。
モーターが得意とする低・中速域ではシリーズ方式と同様にモーターメインで走り、加速が必要な場面ではガソリンエンジンも稼働。そしてエンジンが得意とする高速クルージング時は、タイヤに直結したエンジンで主に走行する。
e:HEVは多くのホンダ車に搭載中だが、特にシビックは絶品。
シビックe:HEVと同システムのこちらもイイ。「神経直結」というコンセプトどおりの走りだ。
■NISSAN e-POWER
搭載エンジンは発電専用で、駆動は大出力モーターのみで行う。そのため、走りの力強さに関しては「電気自動車そのもの」と言えなくもない。走り出しから最大トルクを発揮するモーターの特性を生かした、レスポンスのよいパワフルな走りが味わえる。
e-POWERはさまざまな日産車に採用されているが、バランスよく楽しめるのは「ノートオーラ」か?
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