フランス生まれのMPV(マルチ・パーパス・ヴィークル)、プジョーリフターがフェイスリフトを実施した。新型は顔付きがよりアグレッシブになり、プジョーらしさがにじみ出る1台に。ノア/ヴォクシーやセレナなど、国産ミニバン派にもおすすめのクルマになったぜ!
文:ベストカーWeb編集部/写真:ステランティス
■3本爪のデイライトで顔付きが激進化!
ステランティスは、小型商用バンをベースとしたMPVを複数のブランドで作り分けている。シトロエン ベルランゴやフィアット ドブロがそれにあたるが、プジョーのリフターもその1台だ。
そのプジョー リフターがマイナーチェンジを受けて、8月22日、日本でも発売を開始した。
マイチェンの中身だが、なんといっても目つきの鋭さが増したフロントマスクに注目。これまでのリフターはどちらかといえば常識的な顔つきで、兄弟車ベルランゴのような個性に欠けた。新型ではプジョーのアイデンティである「3本爪」をデイライトとして採用し、個性がぐんと強まった。
ボディの後ろに回ると、リアゲート中央部にあったライオンマークが姿を消し、代わりに堂々とした「PEUGEOT」「RIFTER」の文字が並ぶ。視界的な安定感が増し、ベルランゴとの違いがより明確化されて好印象だ。
インテリアはどうだろう。乗り込んですぐ分かるのはダッシュボードに鎮座するタッチスクリーン。従来の8インチが10インチに拡大され、内部のインフォテインメントシステムも、通信によるアップデートが可能な最新の仕様に換装された。
インパネ表示がアナログからデジタルに変わった点も大きい。メーター表示はドライバーの好みで変更することも可能だ。
シート地も変更された。従来のブラウン+ブラックがグレー+ブラックになり、素材もエンボス加工を施したファブリックとなって質感が向上している。
記事リンク
前の記事MTはまさかの350万円!? 200馬力が超魅力な[プジョーRCZ]の狙い目モデルとは?
次の記事新車価格700万円超えが[280万円]に!? 個性派モデルに生まれ変わった[プジョー508SW]が超お得車だった
■残念だったクルコンは3秒以内の再発進が可能に!
いっぽう残念に思える点もある。ベルランゴ/リフター5人乗りモデルの大きな魅力でもあった「マルチパノラミックルーフ」が、その後方にあったリアシーリングボックスとともになくなってしまったのだ。
プジョー側は、その理由として「リアゲートの間口を最大化してより大型の積載物を載せるため」と説明しているが、このあたりは購入にあたってチェックが必要だろう。確かに荷室の容量は申し分なく、2列目シートを倒すと5人乗りで2126L、7人乗りは2693Lもの荷物を飲み込める。
最後にADAS(先進運転支援)についても、触れておきたい。まずACCの進化。これまでは渋滞などで停止した際、再発進操作が面倒だったが、アップデートされて停止後3秒以内の再発進が可能になった。さらに車線内の位置を維持するレーンポジションニングアシストが追加された点もうれしい。
なおクルーズ・コントロール&スピードリミッターについては、これまでステアリングコラムのレバーで操作していたが、ステアリングスポーク上のスイッチに置き換わったため、操作性が向上している。
新型プジョー リフターは、「シルカ・グリーン(新色)」「ペルラネラ・ブラック」「アイシー・ホワイト」という3色構成で、5人乗りの「GT」と全長の長い7人乗りの「Long GT」をラインナップする。価格は前者が448万円、後者が468万円だ。
家族や仲間との多人数乗車にピッタリのクルマだから、国産ミニバン派にもぜひチェックしてほしい1台といえよう。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。