2024年8月より、自動車の車検におけるヘッドライトの検査方法がロービーム検査に移行(一部の地域では最長2年延期)した。
元々、平成10年9月以降に制作された自動車のヘッドライト検査はロービーム(すれ違い前照灯)で行うことと規定されていたが、測定結果困難な場合にはハイビーム(走行用前照灯)での検査も除外規定として認められていた、その除外規定が認められなくなったということである。
では、ロービーム検査に移行することでどんなことが想定されるかであるが、これまで光量不足や黄ばみ、汚れがあり、ロービーム検査での判定ができずハイビーム検査で車検をパスしていたクルマが、車検に通らなくなることが予想される。
そんな中、東北エリア(山形、秋田、宮城)において自動車部品商社を営む株式会社山形部品(代表取締役:五味健一)は、地域の整備事業者に向けて“ヘッドライトプロテクションフィルム”の施工提案を行い、車検のヘッドライト・ロービーム計測対策を促している。同社は、2013年より地域の整備事業者にとっての新しい収益源確保を目的にサービス部門(Y-PIT)を立ち上げており、ガラス交換やエーミング、カーフィルム施工など、整備事業者が自社で行いづらい作業の下支えをしている。
元々ヘッドライトプロテクションフィルムは、劣化しやすいポリカーボネートのヘッドライト保護(黄ばみ・くすみ防止)を目的として広がった商品であるが、劣化したヘッドライトに施工することでキズやくすみが埋まり“くもり”を回復させる効果も期待できるという。もちろんヘッドライトクリーナーやコーティングでも同様の効果は期待できるが、耐久面ではプロテクションフィルムに劣る。
また、今年4月1日に施行された労働安全衛生規則改正によりリスクアセスメント対象物質や事業者の義務が拡大したことで、事業主は新たな課題に直面しており、リスクアセスメントとリスク低減措置の観点からも、化学物質を含むクリーナーやコーティング剤を使用しない本サービスは今後、コンプライアンス意識の高い層の支持を得やすいものと考えられる。
ヘッドライトプロテクションフィルム自体は以前からあるものだが、自動車に関わる様々なルール変更に対して新たな価値を見出す提案として注目が集まる。
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