三菱ふそうトラック・バスは、ドライバーの労務管理をサポートする新しいデジタルサービス「docomapPLUS powered by Truckonnect」の提供を8月29日から開始した。

 これは、三菱ふそうがこれまで提供してきた車両情報を可視化するテレマティクスサービス「トラックコネクト(Truckonnect)」に、ドコマップジャパンの「DoCoMAP」連動型運行状況記録アプリ「docomapPLUS」の機能を追加した新サービスだ。

文/トラックマガジン「フルロード」編集部、写真/docomapJAPAN・三菱ふそうトラック・バス

新サービスのあらまし

労務管理もサポートする新サービス「docomapPLUS powered by Truckonnect」

 三菱ふそうの「トラックコネクト」は、車両の位置・軌跡状況把握や、燃費情報、安全運転情報、車両管理、遠隔診断、CO2情報に加え、オプションでデジタコ連動機能などを提供するテレマティクスサービスのこと。

 いっぽうドコマップジャパンが提供する「docomapPLUS」は、位置情報をGoogleマップ上に表示・管理する運行管理サービス「DoCoMAP」と連動した無料アプリケーションで、運行日報作成や労務管理が可能なサービスとなっている。

 これまでドコマップジャパンでは、シャシーメーカーなどのテレマティクスサービスと「DoCoMAP」との連携を図る「docomap Vehicle」を提供しており、2022年4月から三菱ふそうの「トラックコネクト」およびバス向けの「バスコネクト」、日野自動車の「HINO-CONNECT」との連携を行なってきた。

 いっぽう今回提供開始した新サービスでは、「トラックコネクト」の運行管理機能に加え、「docomapPLUS」の労務管理機能が追加され、ドライバーが記録した作業状況の情報をクラウド上でリアルタイムに可視化できるほか、自動で日報も作成することができるようになった。

 また、4月1日から始まった改善告示基準にも対応しており、休息期間や連続運転超過が発生した際には注意喚起を表示し、連続運転ではアプリ上でのアラート機能も備わっている。

新サービスの主な機能

1.フルカスタマイズが可能な作業項目
ドライバーが利用する作業項目は自由に設計が可能なほか、複数のグループを作成できる。これにより長距離ドライバーや定期便配送、夜間配送といった作業項目が異なる場合でも対応が可能になる。

左、さまざまな作業項目と内容を記入できる業務記録画面。右、管理者が作成したスケジュールの確認画面

2.リアルタイムでの作業状況の把握
各ドライバーの作業情報をリアルタイムに確認・管理することで、配達の遅延を防止。作業に遅延が発生している場合等で、運行管理者は迅速な対応ができ、ドライバーの作業時間の有効活用をサポートする。

ドライバーの進捗状況をリアルタムで確認できる運行状況画面

3.帳票の自動作成
ドライバーが入力した内容が自動で日報・月報として作成され、ドライバーが事務処理にかかる時間を短縮。さらに出勤簿やオプションのアルコール検知機能「ALC」を利用すれば点呼簿の作成も可能になる。

4.改善告示基準に準拠
休息期間や連続運転超過が発生した際に注意喚起が表示される。連続運転ではアプリ上でアラート機能もあり、さらに運行管理者がメールでアラートを受信することも可能。

5.メッセンジャー
運行管理者はアプリ上でドライバーにメッセージを送信することが可能で、送信されたメッセージは自動で読み上げられるため、運転中の操作や積み降ろし作業を中断する必要がなくなる。また、送信は個別送信と全ドライバーへの一斉送信が可能。

6.運行スケジュールの作成
運行管理者は各ドライバーの個別のスケジュール作成が可能。これにより、日々の運行管理者による業務効率が向上し、ドライバーはスマートフォンのアプリケーションで簡単に作業スケジュールを確認できる。
※スケジュール機能は、ユーザー契約ID数が5IDまでの場合無料でご利用可能。ユーザー契約数が6ID以降の場合、1企業単位で月額4980円(税別)の利用料が発生する。

運行管理者側で行なえる、スケジュール作成画面

7.その他オプション連携
オプションとしてスケジュール機能、アルコールチェック機能、温度管理機能も用意。アルコールチェックや温度管理機能では、基準値を超えた場合に異常通知として運行管理者にメールで通知することも可能になる。

対応するアルコール検知器と連携してアルコールチェックを行なうことができる。検査のタイミングは任意で設定可能で、検査結果は日報や点呼簿に記録される

■対象車種
三菱ふそうのトラック全車種。他ブランドのトラックも所有のユーザーは、ふそうのトラック以外の車種でも利用可能。

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