ソニーとホンダがタッグを組むEV「アフィーラ」。日本のメーカーがタッグを組み、そしてソニーがクルマを作るなんて夢のような出来事だ。そして2024年9月にまたアフィーラが日本に再上陸する。でもまた「プロトタイプ」ってマジなのか。
文:ベストカーWeb編集部/写真:ソニーホンダ、編集部
■そんなに焦らしていいことあるの?
最初にお断りしたいのだが、ベストカーはアフィーラを嫌いなわけじゃなし、ソニーとホンダの協業ということでとてつもなく期待しているということ。
ただ、アフィーラの開発スピードはとてもじゃないけれど遅く見える。2025年春に北米で発売を開始するというアナウンスはあるものの、残り半年となる現時点でまだプロトタイプ。
しかも2024年1月にラスベガスのCESで公開したプロトタイプが、2024年9月20日から六本木ヒルズに「初来日」するという。
そもそもCESで公開されたプロトタイプ自体は2023年のジャパンモビリティショーで公開されたモデルからLiDARの形状などが変化したり、ディテールの変化はあるもののボディデザインに大幅な進化はない。
なんだかちょっとがっかりなプロトタイプ展示だったのだが、今回の「初来日」にそこからの進化はないようだ。ちょっと焦らし過ぎではないだろうか。
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■やっぱり「ソニー」のイメージが大きすぎるのか
ソニーが作るプロダクトというとやはり革新的なものをイメージしてしまう。現状のアフィーラは車内でカラオケができるとか、フロントグリルのディスプレイにゲームキャラクターを登場させられるなどエンターテイメント方向に注力をしている。
もちろん車両自体はホンダが手がけている部分が多いのだから、ソニーが手をいれられる要素は少ないだろう。しかし現状の作り込みではソニーならずとも、アジア圏のBEVでも実用はできそうだし、どこか「ソニーだぞ」という凄みがない。
北米でのテスラ、そしてアジア圏のEVたちと勝負するには価格面、そしてなにより強烈な個性が必要なのは言うまでもない。ただ、そのどちらも微妙なところなのがアフィーラだろう。
つい先日、メルセデスベンツが最上級サルーンEVのEQSを「単独車種」として諦めるという発表があったが、アフィーラはその戦場に切り込んでいくことになる。
もちろんまだまだソニーホンダは手のうちを見せていない。だからこそもう少し具体的なソニーらしさがなにかあれば……と思ってしまうのは求めすぎだろうか。
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