ベストカーが激推しするラリースト新井大輝選手。「金はないけどウデはある」なんて書くからすっかりそんなイメージが定着してしまったが、なんとラリー北海道でぶっちぎりの全日本王者を勝ち取ったぞ。とはいえヒロキさんのラリーが順風満帆ともいかず……。
文/写真:新井大輝
■3年分の貯金をはたいた参戦で王者に
ラリー北海道で勝ったぞー!えいえいおぉーーーーー(勝鬨)! 天下分け目のラリー北海道を総合優勝という今シーズン最高の形で締めくくり、シリーズチャンピオンも獲得することができました。本当に応援していただいた皆さんありがとう、、、、涙が止まらん(涙)
最後までマシンが空中分解しなくて良かったです(本音)。エンジンをオーバーホールまでやったし、ここまできたら最後は神頼みだと思って本庄の金鑽神社で祈りまくった甲斐がありました。笑
強大なメーカーワークス相手に戦うと極貧プライベーターチーム参戦がいかに苦しいのか、身に沁みて感じる事ができた貴重なシーズンだったと思います。今までの3年分の貯金を全て使い切りましたからね。次にラリーへ出場できるのは4年後かもしれません(笑)←オリンピックかよ
実はもっと早く記事をあげたかったのですが、ラリー北海道前に1週間仕事を休ませていただいたので溜まりに溜まった業務が終わらず忙殺されておりました。表彰式が終わってからすぐに新千歳空港へ向かい、その日(日曜日)の深夜2時には本庄に帰って翌日の仕事へ行っていました。
もっと寝たかったのですが、ラリー中の習慣が抜け切れず朝の5時に目が覚めてしまうのは辛いものです。いや、31歳のおじさんだからかな?
正直まだ勝った気がしていません。最後の悪足掻きで帰りの空港でサッポロビールを買ったのは良いものの、ゆっくり勝利の美酒を堪能する時間もありませんでしたし、いまだに開けずに家の冷蔵庫に入っています。笑
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■ワークス相手にガチで勝負を挑む
さてラリーの本題に戻しましょう。今回のラリー北海道はTGRオーストラリアワークスからの刺客、ハリーベイツ選手が参戦し、ある意味メーカーの本気を目の当たりにして若干震えました(武者震い)。加えてレジェンドのユハカンクネン選手のデモランもあったりと、イベント盛り上げの本気度は凄まじいものがありました。観客側でST185のセリカのデモラン観たかった。
ちなみに帯広駅前で催されたラリーショーでは久しぶりにカンクネンさんに直接会えてお話しできて嬉しかったです。フィンランド時代にお世話になっていたので(休みの日にユハの家にコーヒー飲みに行ったり、ミュージアムの車見せてもらったり)。
そんなこんなで和気藹々としていたラリーショーも無事に終わり、いよいよ本番の土曜日。今回のラリー北海道は土曜日90km近くのSSがあり、日曜日は10kmちょっとしかSSがないので土曜日の段階で勝負が決してしまいます。
3年ぶりの参戦ということもあり、道もペースノートも全然違う中での走行となりました。そもそも逆走レイアウトになっている影響で今までのノウハウが全く通じなかったのは辛いところではありましたね。笑
例によって例の如くセクション1(SS1〜SS5)はマシンの確認をしながらの走行になりましたが、ハリー選手に対して5秒近くリードを構築できました。いつもよりは後続を離すことが出来ず、オーストラリアチャンピオンのレベルの高さと同時にヤリスラリー2のポテンシャルの高さを感じました。映像で外から見ているとかなり乗りやすそうだし、パワーもトルクも1段階ぐらい違う気がする。ずるいぞ。笑
しかしここで指を加えて黙っているシュコダ丸ではありません!タイムを離せなかった場合に備えてS S6でガッツリ後続を引き離すという作戦を用意していたので、車両を労わりながらのアタックではあったものの、奇襲作戦が功を奏し無事に2位にトータルで30秒以上離すことができました。
お陰様でタイヤも車もボロボロになってしまいましたが、何とか結果につながって良かったです。そのまま最終的にタイム差を50秒近くつける事ができたので、想像以上の出来栄えではありましたが、最後は総合トップで帰ってくる事ができました。
まだ最終戦のハイランドはコドラの松尾のチャンピオンが掛かっているので、しっかりと戦ってドラとコドラ2人でJAFの年間表彰式へ行きたいと思います!!
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