「EV失速、テスラ4年ぶり減収」などとのニュースが流れて、きのうの小欄でもメディアも大騒ぎして取り上げていたことを伝えたが、それにしても電気自動車(EV)をめぐる話題が尽きないようだ。

まず、ホンダが、EVの完成車工場とEV向け電池工場を新たにカナダのオンタリオ州に建設する検討を始めたと発表。きょうの各紙にも、「ホンダ、カナダにEV工場、28年稼働、電池含め1.7兆円投資」(日経)のほか、「EV強化、賭けるホンダ、日本勢でも出遅れ」(朝日)や「ホンダ、EV巻き返しへ」(読売)などのタイトルで報じている。

完成車工場は2028年の稼働を目指すそうで、電池工場なども含む総投資額は約150億カナダドル(約1兆7000億円)を想定。重要市場の北米での巨額投資により生産体制を強化し、出遅れたEV市場で反転攻勢を図る狙いもあるという。

読売によると、ホンダの三部敏宏社長が現地で開いた記者会見で「EVを作るのに必要なものがそろっている。大規模な電動化の議論ができることをうれしく思う」と発言。同席したカナダのトルドー首相も「カナダの自動車史上で最大の投資だ。ホンダはカナダの自動車の歴史を作っている」と歓迎したとも伝えている。

4月25日に開幕した北京モーターショー2024(マツダ EZ-6)

一方、世界最大の自動車市場の中国では、北京モーターショーが開幕。国内外の多くの自動車メーカーが参加し、新型EVのお披露を中心に新モデルが世界初公開されたという。

各紙の見出しも「新エネルギー車ズラリ」(読売)や「EV値下げ合戦、新型で挑む日本勢」(朝日)、「EV市場中国勢が席巻、低価格、新技術アピール」(毎日)、「EV値下げ競争消耗戦、米欧では新たな貿易摩擦の火種」(産経)のほか、「日系メーカー中国ITと提携、EV、PHVで巻き返し図る」(東京)。

そして日経は「中国勢、車IT化でも先行、トヨタ、テンセントと提携、AIなど次世代技術、日本単独対抗厳しく」とのタイトルで、「中国ITは日本や欧米勢が優位の自動車業界の構図を変えている」と報じている。

EV関連の記事をみると「出遅れ」や「巻き返し」「反転攻勢」がキーワードとなっているようだが、こうした中で、独アウディの日本法人が、EV向け急速充電施設「アウディ チャージング ハブ」を東京都内にもオープンすると発表した。

その充電施設は正規販売店「アウディ シティ 紀尾井町」(東京・千代田)の向かいに新設。6月30日まではグループ会員以外のEV車でも無料で2回まで充電できる“太っ腹 “のお試しキャンペーンを展開。自宅充電が難しい都市部のEVユーザーの利便性を高めるなどの課題解決に前向きに取り組むという。

Audi charging hub紀尾井町

2024年4月26日付

●円安155円後半、為替介入警戒強まる(読売・1面)

●ホンダEV巻き返しへ、カナダに新工場、材料調達から製造一貫で (読売・9面)

●北京モーターショー開幕、EV値下げ合戦、新型で挑む日本勢(朝日・7面)

●トヨタ生産1000万台届かず、過去最高997万台認証不正影響、23年度 (毎日・7面)

●日野自不正響き営業赤字に転落、3月期、81億円 (毎日・7面)

●IHI2工場に立ち入り、燃費データ改ざん国交省、行政処分検討 (東京・6面)

●ホンダと旭化成、電池材の新会社、絶縁材を製造(日経・15面)

●日本車、世界生産5%増、昨年度大手8社、半導体不足が緩和(日経・15面)

●ダイハツ、トヨタ「番頭」を監査役に (日経・15面)

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