J.D.パワージャパンは10月2日、2024年日本自動車商品魅力度(APEAL)調査の結果を発表した。この調査は新車購入者を対象に年1回実施されており、今回で14回目となる。

調査の結果、商品魅力度の指標となるAPEALスコアの平均は668ポイントで、前年の671ポイントを下回った。2021年以降APEALスコアが年々上昇する中、初めて前年水準を下回る結果となった。

ブランド別の評価では、ラグジュアリーブランドではレクサス(760ポイント)、マスマーケットブランドではMINI(720ポイント)が最も高い評価を得た。モデル別では、日産が3セグメント、トヨタと三菱が各2セグメント、スズキとスバルが各1セグメントでトップ評価を獲得した。

登録車のAPEALスコアは683ポイントで前年と同スコアだったのに対し、軽自動車のスコアは636ポイントと、前年に比べ15ポイント低下した。軽自動車のスコア低下が調査全体の評価を押し下げる要因となっている。

品質の不具合が商品魅力度を損なわせる傾向が顕著に見られた。保有車両について何らかの初期品質不具合を経験したユーザーのAPEALスコアは640ポイントで、不具合経験がないユーザーの694ポイントに比べ、54ポイントも低かった。このギャップは2021年以降年々拡大しており、不具合経験有無と商品魅力度の関係が深まる傾向がうかがえる。

パワートレイン別では、登録車のプラグインハイブリッド車(PHEV)やEVについて前年を上回る評価だった。特に「燃費/航続距離」カテゴリーの評価が向上しており、バッテリー容量や航続距離の改善されたモデルの投入によって、登録PHEVや登録EVの商品魅力度は全体として向上した。

一方で、軽自動車は全てのパワートレインにおいて前年を下回る評価だった。登録車のガソリン/ディーゼル車(ICE)やハイブリッド車についても前年を下回る結果となった。

調査は、新車購入後2~13ヶ月経過したユーザーを対象に、所有する自動車の商品魅力について10カテゴリー37項目の評価を聴取し、回答結果を元に1000ポイント満点で商品魅力度スコアを算出している。今回の調査では2万1412人から回答を得た。

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