1990年代前半、日本のクルマが急速に進化する中、魅力的なオープンモデルが相次いで登場した。中でもホンダ「ビート」のコンパクトで可愛らしい見た目、そこから想像できない、ガチガチの走りができることで大きなインパクトを与えた。そんなビートにあの「ドリキン」こと土屋圭市氏が乗り込み疾走していった!!
※本稿は2024年9月のものです
文:ベストカー編集部/写真:大西靖、ホンダ
初出:『ベストカー』2024年10月26日号
■「オープンカーはパワーじゃないってことがよくわかるよね」
「かわいいよねェ~、ビート。走らせて楽しいし、メチャクチャ気持ちいい!」ビートを走らせる土屋さんは満面の笑顔だ。
「ぜ~んぶいい! ビート走らせると、オープンカーってパワーじゃないってことがよくわかるよね。速いか遅いかって言ったら、遅いよ。軽でNAだもん」。この言葉にビートの魅力が凝縮されている。
「アイドリングではボロロロロ~ンて頼りない音のSOHC3気筒がさ、とにかく回るのよ、淀みなく8000rpmを超えて! 回転が上がるほどにエンジン音がビーンって、まさにビートを刻んで心地いい。バイクのエンジンみたいな軽快さなんだよね。
しかもさ、このエンジン音が後ろから聞こえてくるのが、もう最高! 5速MTのシフトフィールもサクサクと決まって6000~8000rpmをキープして走らせたら、笑顔になるよ、ホント!」と、土屋さんは大満足。
「しかも、足がいい。このビートはホンダアクセスがオリジナルの足を組んでいるんだけど、しなやかでよく粘る。
もともとビートはアンダーステアが強いセッティングなんだけど、とにかく安心して走れる。コーナリング中に大きめのギャップを越えても“タタン!”って一発で収束して姿勢を乱さないんだよね」と高評価だった。
●主要諸元
・全長:3295mm
・全幅:1395mm
・全高:1175mm
・ホイールベース:2280mm
・最小回転半径:4.6m
・車両重量:760kg
・エンジン:直列3気筒SOHC
・総排気量:656cc
・最高出力:64ps/8100rpm
・最大トルク:6.1kgm/7000rpm
・トランスミッション:5速MT
・10モード燃費:17.2km/L
・Fサスペンション:ストラット
・Rサスペンション:ストラット
・タイヤサイズ:F:155/65R13 R:165/60R14
・車両価格(当時):138万8000円
記事リンク
前の記事[軽自動車]なのにガルウィング!! 乗ると恐怖を感じた[AZ-1]その理由とは?
次の記事現代版[ヨタハチ]が復活か!? カプチーノも共同開発へ!! 1.3LターボのFRで名車たちが蘇る
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。