三菱自動車にとって、2024年はトライトンの日本市場復活やアウトランダーの改良新型登場など充実した1年間を過ごしているが、ロングセラーモデル「RVR」の販売が終了したことを忘れてはいけない。今までお疲れ様でした!!
文:小鮒康一/写真:三菱自動車、ベストカーWeb編集部
■バリエーション豊かなチャレンジングモデル
RVRのはじまり1991年。初代モデルはトールワゴンで、ミニバンのシャリオ(2代目)とプラットホームを共有しながらも、あえて短い全長を持つ2列シート車とした。片側スライドドアや電動オープンルーフを備えた「オープンギア」の追加のほか、マイナーチェンジ後のモデルにはランエボ譲りの4G63型ターボエンジンを搭載したグレードを設定。良くも悪くも、三菱らしさを目いっぱい詰め込んだモデルとして知られていた。
2代目モデルは初代のキャラクターを継承しながらも、クロスオーバーSUVテイストをプラスしたモデルも用意。その一方で、エアロパーツでドレスアップしたオンロード色の強いグレードを設定したりと、チャレンジングなモデルとなっていた。
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■三菱の歴史を語るうえでは欠かせない存在
RVRの名前は2002年末ごろに2代目が終売したことで途切れていたが、2010年にコンパクトクロスオーバーSUVの名前として復活。辛うじて2代目のクロスオーバーSUVテイストと重なる部分はあったが、スライドドアもターボエンジンもラインナップされない地味なモデルとなっての復活だった。
ちなみに3代目は登場から14年以上の歴史を誇る超ロングセラーモデル。2024年春、販売不振を理由に日本国内での生産終了を発表したのだった。
そんなRVRは、近年の三菱車のデザインの歴史を物語る生き証人ともなっており、2010年2月にデビューしたときは、ランエボXなどにも採用されていることでおなじみの「ジェットファイターグリル」を纏っていた。
2012年10月のマイナーチェンジではバンパーのデザインが変更される程度にとどまったが、2017年2月のマイナーチェンジでは、次世代のフロントデザインコンセプトである「ダイナミックシールド」を採用した精悍でスポーティな顔つきに変貌した。
2019年8月には、同年2月にデリカD:5が採用した新世代のダイナミックシールドのデザインと踏襲したフロントマスクへと一新。テールランプも水平基調のデザインにするなど、最新の三菱車のデザインに足並みを揃えている。
三菱の2010年代から2020年代に渡るデザインの変遷を共に歩んできたRVRだけに、思い入れがあるデザインを纏ったモデルを中古車で狙うというのも面白いだろう。
街中で扱いやすいボディサイズと、過不足のない1.8Lエンジン、そしてSUVならではの高めの着座位置など、日常使いをするには十分な性能を持ち合わせており、初期のものでは総額50万円以下。新ダイナミックシールド顔のモデルでも200万円前後で狙うことができるので、手ごろな価格のクロスオーバーSUVを探している人にもピッタリではないだろうか。
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