日本ではコンパクトSUVが人気だが、いまひとつこの波に乗れてないのが日産だ。キックスというモデルはあるものの、日本発売から4年、海外デビューからは8年が経過しており、話題性に欠けるのだ。しかし心配はいらない。2025年にはワンランク豪華になった新型キックスがデビューする。はたしてその中身とは?

文:ベストカーWeb編集部/写真:日産自動車

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■ライバルより格上の上質感!

新型日産キックス(北米仕様)

 クルマ好きならご存知の通り、すでに北米では新型キックスが発売されている。このキックスは日産ルノーアライアンスの最新プラットフォーム「CMF-B」をベースに作られており、新興国向けの車台を使った現行キックスに対して、大きなアドバンテージを持つ。

 新型のエクステリアだが、堂々としたフロントマスクのボディに丸いルーフを持つ上屋が乗っかる構造で、現行キックスに比べると格上的な存在感がある。サイズ的にもわずかに拡大されており、全長が約70mm、全幅が40mmほど大きくなるようだ。

 キックスといえば日本ではシリーズハイブリッドのe-POWERが当たり前だが、現時点の北米モデルにはそれがなく、2Lガソリン自然吸気という地味目のパワーユニットを搭載する。

 日本登場時には当然e-POWERを積んでくるが、そのユニットは現行モデルよりなんらかの進化をしているはずで、燃費向上が期待できる。

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■なんとか300万円のグレードを!

インパネに連なるデュアルディスプレイがカッコイイ!

 日産は2021年時点で、熱効率50%をうたう次世代e-POWER用エンジンの登場を予告している。ただしそちらは直列3気筒の1.5Lターボになるといわれ、今回のキックス向けではなく、次期エクストレイルやキャッシュカイ向けとなる可能性が高い。

 新型キックスのユニットはおそらく現行と同じ1.2L自然吸気だが、リチウムイオンバッテリーをリン酸鉄化するなど、なんらかの変更を行ってくると思われる。

 唯一、キックスで気になるのが価格だ。e-POWERしかないキックスはライバルに比べて「高い」という印象があるのだ。

 この印象は新型でも変わりそうもない。北米で売られているキックスはガソリンモデルが2万1830ドル(約320万円)スタートとなっており、日本のヴェゼル(ガソリンモデル:264万8800円~)、ヤリスクロス(ガソリン190万7000円~)に比べると高めに感じるのだ。

 北米キックスはメキシコ製のため、タイからの輸入になるであろう日本モデルとはコスト設計が異なるはずだが、格上の存在感とe-POWERを武器にするとしても、なんとか300万円+α程度に留まることを期待したい。

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