近年は中国EVの台頭もあるが、日本車には海外のクルマにない技術や魅力を持つ車種が数多くある。その中でも、トヨタが生産するクルマは世界に誇れるものが多い。今回は、国沢光宏氏による評価をもとにして、世界に誇れる日本車を見ていく。
※本稿は2024年10月のものです
文：国沢光宏／写真：トヨタ、マツダ、三菱、ダイハツ、ベストカー編集部
初出：『ベストカー』2024年11月10日号
■プリウスPHEVは環境性能もコスパも最高
プリウスPHEVはおそらく現時点で世界最高の使い勝手と動力性能と二酸化炭素排出量の少なさとコストパフォーマンスを持つクルマだと思う。というかこれ以上凄いクルマをリストアップできないです。
普通の使い方ならガソリンを入れなくてもいいし、太陽光発電を屋根に載せたらエネルギーの自給自足もできちゃう。それでいてGTカーと言っていいくらい速いです。
GRヤリスについちゃ世界絶滅危惧種の武闘派モデルである。公道を走らせたら一番速いのはラリー車。そいつの頂点に近いモデルを、ほとんどそのまんま市販車で売っているんだから素晴らしい！
同じく我が国にはGR86／BRZやロードスターという比較的手頃な価格で入手できるスポーツモデルだって生き残っています。こういったモデル、もはや日本でしか作れないと思う。
最近乗って驚いたのがランクル250。300も充分凄いと思うけれど、乗り心地や足回りの仕上がり具合で250のほうが勝る。これまた世界を探したってこんな価格でダントツの悪路性能を持ち、それでいて街中も快適に走れるクルマなんてない。
私は終売になる日程が決まったらオーダーしようと思っている。ランドローバーやゲレンデヴァーゲンとガチで戦っても圧倒的に勝てます。
ランクル250と同じく世界に誇る実用車としてハイエースも挙げておきたい。現行の200系ときたら20年近く作り続けているのに古さをまったく感じさせない。そればかりか、20年前に売ったクルマの大半が世界のどこかで走っているというのだからたまげる。実用車のお手本みたいなもの。
ハイゼットデッキバンも素晴らしい実用車だと思う。輸出することができたら大人気間違いなし！
このところ世界的にSUVのPHEVが売れ始めている。されど環境と価格のバランスという点で評価できるモデルは少ない。アウトランダーPHEVはプリウスPHEVのSUV版と言ってよいくらい優れたクルマである。
だからこそ世界的に再評価され、売れゆきを伸ばしつつあるのだろう。三菱自動車が元気なら、10倍売れてもおかしくない。改良型、一段といいクルマになりました。
トヨタの稼ぎ頭になっているアルファードも世界に誇れるクルマだ。欧米から日本を訪れるお金持ちをアルファードで迎えに行くと、皆さんスペシャルスペックのVIPカーだと思うほど。考えてみたらタイとかだと価格は2000万円以上する。
このアルファードで稼いだお金を社会に還元しているMIRAIも10車に入れておきます。水素インフラさえ整えば最強のECOカーです。
●国沢光宏氏が選ぶ世界に誇る日本車トップ10
・第1位：トヨタ プリウスPHEV
・第2位：トヨタ GRヤリス
・第3位：トヨタ ランドクルーザー250
・第4位：トヨタ GR86／スバルBRZ
・第5位：マツダ ロードスター
・第6位：トヨタ ハイエース
・第7位：三菱 アウトランダーPHEV
・第8位：トヨタ アルファード
・第9位：トヨタ MIRAI
・第10位：ダイハツ ハイゼットデッキバン
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