ポルシェは、「911」シリーズの高性能モデル『911 GT3 RS』(992型)に「マンタイキット」を設定すると発表した。

新しいマンタイキットは、ヴァイザッハのポルシェ開発センターとモイスパスのマンタイエンジニアとの緊密な協力のもと開発された。接地圧を大幅に増加させ、コーナリング速度を高める。サスペンションはサーキットでの走行に適応させ、ブレーキは高い要求に応えるよう最適化されている。これらのトラック向けコンポーネントは、ポルシェセンターを通じて販売される。

空力コンポーネントの大幅な変更により、マンタイキットを装備した911 GT3 RSはひと目で認識できる。新しいウィングプロファイルを持つスポイラーリップは大幅に拡大され、カーボンファイバー製の補強で支えられている。これにより、フロントのダウンフォースが増加する。

ポルシェ『911 GT3 RS』の「マンタイキット」装着車

リアウィンドウは25%軽量化されたカーボンファイバーパネルに置き換えられ、コーナリングの安定性を高めるカーボンファイバー製のシャークフィンが取り付けられている。全体として、285km/hで1000kg以上のダウンフォースを生み出し、高速および中速コーナーでの速度を向上させ、車両の安定性を最大化する。

セミアクティブコイルオーバーサスペンションのスプリングレートは、フロントで30%、リアで15%増加している。新開発の制御ユニットにより、ダンパーの調整が迅速かつ精密に行われる。ブレーキコンポーネントもサーキット走行に合わせて最適化されており、スチールシースブレーキラインがより直接的なペダルフィールと迅速な応答を実現する。

マンタイキットは現在注文可能で、EU市場では2025年1月から、EU以外では2025年3月から販売される。価格は7万6911ユーロ(約1239万円)からで、税金とポルシェセンターでの取り付け費用は別途必要。なお、キットを装着しても、911 GT3 RSのメーカー保証は影響を受けない。

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