大相撲の優勝決定戦やプロレスの試合形式には「三つ巴戦」があり、1対1とはひと味違った見ごたえがある。そしてここでもクルマ同士によるアツい戦いが繰り広げられていた!! ということでトヨタのSUV軍団、クラウンスポーツとハリアーそしてRAV4の同門対決をご覧いただこう!!

※本稿は2024年10月のものです
文:国沢光宏、渡辺陽一郎/写真:奥隅圭之、トヨタ
初出:『ベストカー』2024年11月10日号

■国沢光宏はこうジャッジする

トヨタ クラウンスポーツ。登場する3台はすべて同じパワーユニットを持つSUV。違いはどのあたりに現れるのか?

 改めて説明するまでもなく3モデルとも同じパワーユニットである。全車SUVというカテゴリーだ。

 アクセル全開加速の速さや、EV航続距離など大差なし。そのうえでキャラの違いを紹介すると、靴に例えればRAV4がトレッキングシューズ。ハリアーは街中も山も走れるトレイルランニングシューズ。クラウンスポーツについちゃ最新のブランドスニーカーといったイメージ。

 もうひとつの違いが開発時点。RAV4からクラウンスポーツまで3年も経ってる。当然ながら技術だって進化した。3モデルを乗り比べると明らかにクラウンスポーツが新しいし、仕上がりレベル高い。

 ということで私は迷うことなくクラウンスポーツに軍配を上げておく。RAV4やハリアーも改良を受ければ迷っちゃうかもしれません。

国沢光宏氏の評価

●トヨタ クラウンスポーツ……ブランドスニーカー的完成度を感じさせる
●トヨタ ハリアー……安心して使えるオールマイティさが魅力
●トヨタ RAV4……オフロードにも入れるPHEVは魅力的だ

記事リンク

前の記事

デュアリスはなんでヤリスクロスになれなかったのか

次の記事

[RVR]こそ三菱じゃない!? 終売したけどやっぱカッコいい説

■渡辺陽一郎はこうジャッジする

トヨタ ハリアー。渡辺陽一郎氏のリサーチによると、積載力の高さから、クラウンスポーツよりもハリアーを選ぶユーザーもいるという

 クラウンスポーツは文字どおりスポーティだ。ステアリング操作に対する車両の反応が正確で走行安定性も高い。その代わり後席は少し狭く、販売店では「ゴルフバッグなども微妙に積みにくいため、ハリアーを選ぶお客様もいる」という話が聞かれる。

 ハリアーの運転感覚は、3車の中では最も穏やかだ。機敏に曲がる印象はないが、乗り心地は快適で、内装も上質だからリラックスして乗車できる。後席や荷室も広く、ファミリーカーとしても使いやすい。幅広いユーザーに適する。

 RAV4は車両のコンセプトとデザインがランドクルーザーのような悪路向けのSUVに近い。外観は野性的で、PHEVには悪路走破力を高めるトレイルモードも採用した。機能と価格のバランスではハリアーが最も買い得だ。

渡辺陽一郎氏の評価

●トヨタ クラウンスポーツ……高い操縦性だが積載性はイマイチなのが残念
●トヨタ ハリアー……高い総合力を見せる使い勝手のよさが魅力
●トヨタ RAV4……トレイルモードでオフロードも安心だ

トヨタ クラウンスポーツ、ハリアー、RAV4の主要諸元。パワーユニットは3車共通(PHEV)

記事リンク

前の記事

デュアリスはなんでヤリスクロスになれなかったのか

次の記事

[RVR]こそ三菱じゃない!? 終売したけどやっぱカッコいい説

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。