価値観の違いと言えばそれまでのことだが、優れたクルマが必ずしも売れ筋のヒット車種とは限らないようだ。
自動車雑誌などに寄稿するジャーナリストらが、この1年間で最も優れた乗用車として「日本カー・オブ・ザ・イヤー」に、ホンダの小型ミニバン『フリード』を選んだという。ホンダ車の受賞は2010年の『CR-Z』以来14年ぶりだそうだ。
きょうの各紙にも「『今年の車』はフリード、ホンダから14年ぶり受賞」などと取り上げているが、受賞理由は「使い勝手に優れ、運転の楽しさもある家族向け車両として支持を集めた」(毎日)。「HVの燃費性能を向上させ、安全運転支援システムを全モデルに標準装備。最大7人乗りのミニバンながら、手頃な価格であることも高評価を受けた」(読売)。さらに、「選考委員からは『日々も余暇も楽しく過ごす実践力と多様性』、『インフレ・ニッポンでリアルに買える1台』などと評価された」(朝日)とも伝えている。
また、日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)が11月の車名別の国内新車販売ランキングを発表し、きょうの日経などが報じている。それによると、認証不正問題で停止していた生産を再開したトヨタ自動車の『ヤリス』が2か月連続で首位。2位はホンダの軽自動車『N-BOX』、3位はトヨタの『カローラ』と続く。
ちなみに今年の最も優れた乗用車として日本カー・オブ・ザ・イヤーに輝いたフリードは軽自動車を含めた総合ランキングで10位。乗用車部門でも7位で、トヨタの『シェンタ』(4位)や日産自動車の『ノート』(6位)を下回っていた。
2024年12月6日付
●今年の車「フリード」ホンダから14年ぶり (読売・8面)
●企業献金禁止首相応ぜず、野党「安倍派会計責任者の招致を」衆院予算委 (朝日・1面)
●ダイハツ、19万台リコール (毎日・20面)
●パワー半導体合従連衡デンソーが軸、対欧米中国勢も投資強化 (産経・8面)
●いすゞトラック「エルフミオ」「自分で引っ越し」レンタカー需要も、普通免許で運転OK (産経・8面)
●トヨタ「ヤリス」2カ月連続首位、11月の国内新車販売 (産経・8面)
●ニデック、インド新工場、100億円投資、車モーター生産 (日経・15面)
●アイシン、もがく世界首位、主力のAT需要減、EV投資、刈り取れるか(日経・18面)
●中古車競売価格、高値続く、11月12%増、輸出など需要堅調(日経・21面)
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