自動車メーカーの間では、ヒット車はひとつ出すだけでも大変だと言われている。なのに、最近の三菱はヒット車を「連発」しているのだからたいしたもの。当然、周囲の評価もぶちアガる。最近ちょっといい感じの三菱に注目してみました!!
※本稿は2024年10月のものです
文、予想CG:ベストカー編集部/写真:ベストカー編集部、三菱
初出:『ベストカー』2024年11月26日号
■キテます! ヒット連発の三菱がアツい!!
マイナーチェンジしたアウトランダーPHEVが、今の三菱の充実ぶりを象徴しているのかもしれない。
見た目はほとんど変わらないが、駆動用リチウムイオンバッテリーが20kWhから22.7kWhに容量アップしたことでEV走行距離と動力性能が向上。
また、S-AWCの制御も改良して、試乗した国沢光宏氏は「上手にセッティングされたラリー車のごとく気持ちよく曲がる」とベタボメ。日本で一番忖度しない自動車評論家がここまでホメるのだから本物である。
2024年2月に登場したトライトンも三菱の好調ぶりを示している。まぁまぁお高い価格(約498万〜540万円)で、そもそも量販が期待できないピックアップトラックなのに販売は好調で、その理由を探れば「三菱らしいから」という結論にいき着く。
記事リンク
前の記事[圧倒的燃費]と環境性能! [トヨタ・ヤリス]を超えるクルマってぶっちゃけある?
次の記事ジムニー人気にストップをかけろ! みんなが待ってる[パジェロミニ] なりはミニでも三菱のビッグネームは本当に復活するのか?
■最後にモノをいうのは「三菱らしさ」!?
クルマに限らず、商品はすべて「××らしい」と思わせると成功に近づく。そのブランドを好むファンの期待を裏切らないのは信用に繋がるし、その信用は既存客のみならず新規客の開拓にも繋がる。「真剣に作った商品」の証明みたいなものだからだ。
2023年4月に発表されたデリカミニも実に「三菱らしいクルマ」だ。ビッグネーム、デリカの名前を拝借しただけではなく「デリカの名前を付けるのに半端なクルマは許されない」という開発陣の意気込みが伝わってくるのが素晴らしい。
商品を作っている会社、チーム、人は、誰だって「売れてほしい」と願って仕事をしているが、実はその思いには濃淡があり、「売れればいいな」と「絶対に売ってやる!」の差は野球で言えば10対0くらいの違いがある。最近の三菱は、出てくるクルマを見るだけでチームが一丸になっていることが伝わってくるのだ。
ある三菱社員は「今、うちの会社は数ではなく質を追求しています。“三菱らしいクルマを作る”が合言葉にようになっています」と証言する。三菱がちょっといい感じに見えるのも当然だという話である。
記事リンク
前の記事[圧倒的燃費]と環境性能! [トヨタ・ヤリス]を超えるクルマってぶっちゃけある?
次の記事ジムニー人気にストップをかけろ! みんなが待ってる[パジェロミニ] なりはミニでも三菱のビッグネームは本当に復活するのか?
■ビッグネームが続々登場! これから出てくるクルマが楽しみすぎる
三菱らしいクルマはこれからも次々に登場する。なにしろパジェロとデリカのニューモデルがスタンバイしているのだ。昔からのファンのみならず、新たなユーザー層も掘り起こせそうな期待の星だ。
次期パジェロは、次期アウトランダーPHEVをベースに高級SUVで登場するという噂だったが、ここにきてトライトンベースになるという情報に変わってきた。ラダーフレームのタフなSUVということだが、その方向性を支持するファンは多いだろう。トライントンと同じ新開発の2.4Lディーゼルターボが搭載されそうだ。
一方で、このラダーフレームは電動化にも対応できる作りになっていて、20kWhクラスの駆動用バッテリーが搭載可能。つまり、PHEVにもできるということで、次期パジェロもまずはクリーンディーゼルで登場し、数年後にPHEVを追加する可能性がある。意外と拡張性の高いプラットフォームなのだ。
デリカの次期モデルはどうか? こちらは最初からPHEVで登場するという情報が入っている。
三菱は2023年春に発表した中期経営計画「チャレンジ2025」で2026〜2028年度を「電動車強化第2フェーズ」と位置付けており、電動車の技術的な進化を具現化するとともにアライアンスを組む日産、ルノーとの協力も強化するとしている。
アライアンスに関してはその後、日産+ホンダとの関係も生まれて計画が変わってきている可能性もあるが、量、質ともに電動車を充実させていく方針に変更はないはず。2026年登場予定の次期デリカ(D:6を名乗るか?)もパワーユニットはPHEV、それもEVにより近いPHEVを搭載してくること確実だ。
パジェロ、デリカ両巨頭のモデルチェンジだけでも充分だが、それだけではない。
前述の「チャレンジ2025」では具体的な商品計画も明らかにしており、2028年度までにグローバルで全16車種、そのうち電動車を9車種投入するとしているのだ。そのなかにはEVのピックアップもSUVもHEVのSUVもあって多種多様。実に楽しみな計画になっているのである。
記事リンク
前の記事[圧倒的燃費]と環境性能! [トヨタ・ヤリス]を超えるクルマってぶっちゃけある?
次の記事ジムニー人気にストップをかけろ! みんなが待ってる[パジェロミニ] なりはミニでも三菱のビッグネームは本当に復活するのか?
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。