2024年10月、日本での販売が開始されたマツダ CX-80。マツダのラージ商品群の一台である3列シートSUVで、2023年に販売終了したCX-8の後継にあたる。CX-8終了から間が空いたがようやく登場のCX-80に国沢光宏氏が試乗した!!
※本稿は2024年10月のものです
文:国沢光宏/写真:小林岳夫、マツダ、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』2024年11月26日号
■ようやくお目にかかれたCX-80
CX-60から1年程度でデビューすると思われていたCX-80ながら、乗り心地など種々の課題出てしまい改良に時間かかったのだろう。やっと出番です。
プラットフォームは同じ。ホイールベース伸ばして3列シートにしたCX-5とCX-8の関係と同じだと思っていただければいい。気になるのがCX-60で評判の悪かったツキ上げ感ある乗り心地と、滑らかさに欠ける駆動系である。
というか、このふたつさえ問題なければCX-60って魅力的なクルマだと思う。特に6気筒ディーゼルの動力性能やお金かかったインテリアは、同じ価格帯のハリアーやエクストレイルを相手にしない。
もうひとつ足りない点を付け加えるならブランドイメージか。直近の数年マツダはディーラーを黒くしただけ。よいクルマ開発し、気取った店舗で売れば高級ブランドになると勘違いした?
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■これなら納得! 駆動系も乗り心地も大きく進歩
それはさておきCX-80だ。インテリアは文句なし! 見れば誰でも「いいね!」かと。問題は乗り心地と駆動系である。
まずPHEVを試す。CX-60の時に“あるある”だった「加速しかけてアクセル戻した」ような時に出る金属的な変速ショックはなくなりましたね。
じゃモーター特有の超シームレスな加速感かとなれば、そのレベルには届かず。加えてEVモードの航続距離は欧州モードで53km。価格が700万円オーバーとなれば、買う人は限定されるだろう。
続いてハンドル握ったのはディーゼルのマイルドハイブリッド。こちらもCX-60と比べ大幅に改善されており(マツダによれば現在販売中のCX-60も同じくらいらしい)、ほとんど気にならないレベル。今回試乗できなかった“素のディーゼル”はCX-60でもマイルドHVよりよかった。期待していいと思う。
さてさて。乗り心地やいかに?
CX-60の場合、顕著だったのが「リアのバネは硬く、それでいて減衰力を抑えた」こと。結果、ツキ上げ大きく、それでいてハネると収まらない挙動になった。ダンパーの滑らかさも欠けていたと思う。CX-80では普通の方向性となっており、CX-60で感じたピョコピョコ感は消えてます。
今回けっこうな距離と、高速道路からワインディングロードまで、さまざまな路面状況を試せたが、乗り心地フェチの領域にある私でも「このくらいなら悪くない」と思えるレベル。改良の余地を残すけれど、CX-60のようなネガティブ評価は出ないと考える。
となれば残るはブランドイメージ。500万円級の商品を売ろうとすれば、マツダそのもののプレゼンスを高めなければならない。
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