非常に厳しい結果だった。2024シーズンは苦戦が続いた56号車リアライズ日産メカニックチャレンジGT-Rだが、最終戦もそう簡単に勝たせてくれなかった。厳しいよ、レースは!!! いったいなにが起きたのか?
文/写真:ベストカーWeb編集部(塩川雅人)
■予選好調で劇的勝利の予感!!
56号車の週末は最高のフィナーレの予感だった。予選ではKONDOレーシングの僚機GT500の24号車は一時はコースレコードを記録するなど追い風は吹いていた。
GT300も佐々木選手、オリベイラ選手のアタックは鬼気迫るものがあった。結果としては予選5位だったが、それでもGT300のコースレコードを樹立。やっぱりマシン単体の性能は高く、ハンディウエイトをおろしたガチンコ勝負。
決勝に向けても気合十分のドライバー、そして近藤監督をはじめチームの意気もいつもながら高かった。
■スタートは順調だったものの……
風こそ吹いていたものの、天候に恵まれた鈴鹿。12月の鈴鹿最終戦というかなりイレギュラーなレースになったが、スタート直後の混乱はなくレースは進む。
56号車も安定したラップを刻む。スタートドライバーを担当した佐々木大樹選手は淡々と走り抜ける。ペースも非常によく、表彰台も確実に狙えるレース展開だ。
しかしレース開始から直後の8周目。明らかに56号車のペースがガクッと落ちた。外装にもトラブルはなさそうでメカニカルトラブルのようだ。ピットでは「消火器も念のため用意して」とメカニックの指示が飛ぶ。
佐々木選手は「エンジンが吹けない」と訴えたことから燃料系のトラブルと踏んだのだろう。ピットに帰ってきたマシンは外観になんのダメージもない。
エンジンルーム、フロアなどを覗くもののすぐにダメージが見当たらない。クランキングもかなり怪しい。最終的にはコースに戻れたのだが、やはり走行性能は少しスポイルされてしまったようだ。原因はセンサーの故障だというが、これが予選やウォームアップに壊れていれば……。
オリベイラ選手は「戦うことも許されなかった」とSNSでコメントしていたが、これもレースであり、モータースポーツ。
日産メカニックチャレンジに参加するディーラのメカニック、日産自動車大学校の学生からしても厳しい結末となった。2025シーズンはまた強い56号車がみれることを期待しよう!!!
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