クルマのこれからを知るうえで重要なニュースが続々と到着している。やはり時代を反映して、BEVやバッテリー関係が多いようだ。なかでも今回は、ベンツが試作品を完成させたという全固体電池の話題が興味深い。クルマの近未来が分かるニュースをまとめてどうぞ!!

※本稿は2024年10月のものです
文:角田伸幸/写真:メルセデスベンツ、ベストカー編集部 ほか
初出:『ベストカー』2024年11月10日号

■メルセデスベンツの全固体電池が動き出した!?

メルセデスベンツ EQS SUV マイバッハ。マイバッハ初のBEVとして2024年8月登場。全固体電池の登場は2020年代末になるという

 同社は2022年に米電池ベンチャー、ファクトリアルと提携したが、ファクトリアルの全固体電池「ソルスティス」の試作品が完成し、2024年夏、サンプル出荷が始まったという。

 航続距離を8割増やせるというから、ゲームチェンジャーになりそうだが、量産にはしばらく手間取りそう。2020年代末に登場か?

■電力機器を手がけるダイヘンが商用車のワイヤレス給電事業に乗りだす!!

 電力機器を手がけるダイヘンが三菱ふそうなどと組んで、まずは全国およそ10カ所に充電スタンドを設置するという。クルマを停めるだけで充電できれば、ドライバーの負担も軽くなる。

 ダイヘンのワイヤレス充電は普通充電の5倍の15kWで充電が可能だという。今後は乗用車向けにも普及を望みたい!

■日産 サクラが採用事例の少ないリン酸鉄リチウムイオン電池を搭載!!

 日本製のBEVでは搭載事例をあまり聞かなかったリン酸鉄リチウムイオン電池だが、日産がサクラに搭載することになりそうだ。

 これは、経済産業省の進める「蓄電池に係る供給確保計画」に認定されたという日産のニュースリリースで明らかになった。2028年度に軽EVから搭載を開始というから、サクラでほぼ確定だろう。航続距離の増加と、劇的な値下げに期待したい!

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