フォードモーターは、高性能モデルのフォード『マスタングGTD』が、ドイツ・ニュルブルクリンク北コースにおいて、米国ブランドとして初めて7分を切るラップタイムを記録したと発表した。
マルチマティック・モータースポーツのドライバー、ディルク・ミュラー氏が駆る815hpのマスタングGTDは、「グリーン・ヘル(緑の地獄)」の異名を持つこのサーキットを、公式認定タイムで6分57秒685で周回。ニュルブルクリンクの公式記録によると、市販スポーツカーとして5番目に速いタイムであり、マスタングGTDはこのクラスで7分の壁を破った6番目の車両となった。
この快挙は、2年間にわたり懸命に努力を重ねた少数精鋭のエンジニアとデザイナーチームの功績によるものだ。彼らはマスタングGT3レースカーを、マスタング初のスーパーカーへと進化させた。
フォード『マスタングGTD』が米国ブランドで初めて独ニュルブルクリンク北コースで7分切るマスタングGTDは、フォード・パフォーマンス・モータースポーツとマルチマティック・モータースポーツのマスタングGT3プログラムから得られた教訓、特にニュルブルクリンクのような特殊なコースに対するエアロダイナミクスとセットアップに関する知見を活かしている。しかし、マスタングGTDはGT3レースの規則に縛られないため、7分切りを可能にした多くの先進技術を搭載している。
これには、カーボンセラミックブレーキ、アクティブエアロダイナミクス、スーパーチャージャー、セミアクティブサスペンションが含まれる。カーボンファイバーボディはGT3レースでもおなじみだが、7分切りを達成したマスタングGTDは完全に市販仕様であり、ニュルブルクリンクが義務付けるモータースポーツ由来の安全装備のみを追加していた。
このマスタングGTDの快挙は、米国自動車メーカーの技術力と挑戦精神を世界に示す重要な一歩となったとしている。
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