マツダが2023年に発売した中で特に話題になった車といえば『MX-30』のロータリーEV車、「MX-30 ROTARY-EV」だろう。2012年にロータリーエンジン車が量産終了してから11年ぶりとなるロータリーエンジン搭載の量産車となった。果たして復活したロータリーエンジンの性能はどうなのか、SUVカテゴリーの中での立ち位置を調べてみよう。今回はレクサス『UX300h』と比較していく。

◆外寸比較

●MX-30 ROTARY-EV

【MX30 ROTARY-EV vs UX300h】スペック比較...ロータリーEVの実力やいかに

全長:4395mm
全幅:1595mm
全高:1795mm
ホイールベース:2655mm
最小旋回半径:5,3m

●UX300h

【MX30 ROTARY-EV vs UX300h】スペック比較...ロータリーEVの実力やいかに

全長:4495mm
全幅:1540mm
全高:1840mm
ホイールベース:2640mm
最小旋回半径:5.2m

外寸を見ると2台はほとんど同じサイズ感であることがわかる。両者とも日本の道路事情に合わせ使いやすいサイズとなっていることがうかがえる。

◆エンジンスペック比較

●MX-30 ROTARY-EV

【MX30 ROTARY-EV vs UX300h】スペック比較...ロータリーEVの実力やいかに

原動機型式:8C
種類:1ローター
総排気量:830cc
エンジン最高出力:53kW(72PS)/rpm
エンジン最大トルク:112Nm(11.4kgfm)/rpm
モーター最高出力:125kW(170PS)/rpm
モーター最大トルク:260Nm(26.5kgfm)/rpm

●UX300h

原動機型式:M20A
種類:直列4気筒
総排気量:1986cc
エンジン最高出力:112kW(152PS)/rpm
エンジン最大トルク:188Nm(19.2kgfm)/rpm
モーター最高出力:83kW(113PS)/rpm
モーター最大トルク:206Nm(21.0kgfm)/rpm

エンジンスペックでは「UX300h」が大幅にまさっていることがわかる。また、モーターの出力を合わせたシステム出力でも「UX300h」は「MX30 ROTARY-EV」に大差をつけている。しかし、ロータリーエンジンならではのサウンドや振動の少なさなど数字には表れない点で「MX30 ROTARY-EV」の真価が発揮されるだろう。

◆燃費比較

●MX30 ROTARY-EV

WLTCモード:15.4km/L
市街地モード11.1km/L
充電電力使用時走行距離107km

●UX300h

WLTCモード:24.7km/L
市街地モード:23.2km/L

燃費においてもUX300hは圧倒的に低燃費であることがわかる。しかし、MX-30 ROTARY-EVはバッテリーのみで107kmの走行が可能であるため、自宅で充電できる場合など実燃費においてMX-30 ROTARY-EVが有利となる場面は多数考えられる。

◆価格

●MX30 ROTARY-EV

【MX30 ROTARY-EV vs UX300h】スペック比較...ロータリーEVの実力やいかに

423万5000円~

●UX300h

【MX30 ROTARY-EV vs UX300h】スペック比較...ロータリーEVの実力やいかに

455万9000円~

両モデルとも400万円台中ごろからの価格設定となっているが、MX-30 ROTARY-EVはレンジエクステンダー付きEVに分類されるため補助金や税制面で優遇が大きく、乗り出し価格には差がつくだろう。

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