就職や進学祝いに「おじいちゃん、おばあちゃんがクルマを買ってくれた！」なんて羨ましい話をときどき耳にする。大いに喜ばしい話だが、そんなときは、税金に気を付けよう！
文：ベストカーWeb編集部／写真：Adobestock、ベストカーWeb編集部
■クルマを買ってもらうと贈与税がかかる
将来ある孫のためになにかしてあげたい。そう思う祖父母の方々は多いようで、中には「通勤、通学用におじいちゃんからクルマを買ってもらった！」なんていう羨ましい話を聞く。
決してねたんでいるわけでもなく、そんなときは贈与税に注意しよう。
贈与税は令和5年度に改正され、令和6年1月1日から新しいルールが施行された。ここでは詳細な解説はできないが、18歳以上の人が祖父母や父母からクルマをもらった場合は、車両価格が110万円を超えると贈与税の対象となるのだ。
その税率だが、200万円以下が10％、400万円以下が15％、600万円以下が20％といった具合だ。
ただし上に記した金額は、もらった金額から基礎控除となる110万円を差し引いたものだから注意したい。たとえば300万円のクルマを買ってもらった場合、そこから110万円を引いた190万円に課税されるのだ（※190万円は200万円以下なので10％＝19万円）。
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■110万円以下のクルマなら贈与の対象にはならない
クルマを買ってもらったら基本的には贈与税を払うのが義務だが、なんとかしてその支払いを免れる方法はないものだろうか。それには以下のような方法が考えられる。
１：110万円以下の中古車にしてもらう
贈与税には110万円の基礎控除があるから、110万円までの中古車を買えば払う必要はない。「今どき110万円なんて…」と思うかもしれないが、軽自動ならほとんど走っていない「届出済未使用車」なども候補となる。中古車店で事情を話して、値引きしてもらうのも手だ。
２：おじいちゃんかおばあちゃんの名義にする
おじいちゃん、おばあちゃんの負担は増えるが、ご本人たちの名義でクルマを買ってもらい、それを借り受けるならば贈与税は発生しない。ただしこの場合、自動車保険もおじいちゃん、おばあちゃん名義で加入する必要があるし、毎年の自動車税もそちらに届くことになる。
この他、贈与税は、中古車を譲ってもらい、その価値が110万円以上あるとみなされた場合にもかかるし、クルマ以外にも贈与があった場合はその総額に課税される。思わぬ出費とならぬよう、事前の情報をしっかり集めよう。
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