大型連休中には多くのイベントが開催されお出かけをした方も多かったのではないだろうか。家族でお出かけできるイベントも多く、もちろんバスのイベントもあった。連休後半戦に開催された『バスフェスタ2024inモレラ岐阜』取材したのでレポートする。
文/写真:東出真
編集:古川智規(バスマガジン編集部)
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■それぞれの目的で列ができる!
連休後半戦の5月3日に岐阜県本巣市にあるショッピングモール「モレラ岐阜」で岐阜バスが主催する『バスフェスタ2024inモレラ岐阜』が開催された。モレラ岐阜に着いたのはイベント開始時間前だったが、既にブースの前にはお目当てのグッズを買い求める人で長い列ができていた。また外に展示された車両は撮影目的で多くが取り囲まれていた。
ゴールデンウィークに開催されているバスフェスタは、主催の岐阜バスのほか、名阪近鉄バス・濃飛バス・JR東海バスの4社が参加した。それぞれグッズの販売ブースが設けられ、多くのオリジナルグッズやミニカーなどが販売された。特にJR東海バスのブースは事前のPR効果が効いたのか、最も人気で長い列ができていた。
定期運用から離脱したエアロキングに関連したグッズやミニカーが好調だったようで、大きめのモデルは完売の表示もあった。ブースの横には射的や輪投げのコーナーがあり子供連れの家族にも好評だったようだ。
■シターロGが存在感を示す!
屋外のバスの展示コーナーに回った。まず主催の岐阜バスからはメルセデス・ベンツ製の大型連節ノンステップバス「CITARO-G」(シターロG)だ。側面には愛称である「清流ライナー」の文字が書かれており、かなりの存在感を放っていた。
東海地方では岐阜バスのみが所有しているバスで、土日祝日は市内ループ線を走行しているということなので、岐阜市内を観光する際には利用してみるのもいいだろう。
ちなみに現在4台の連節バスが運行されているが、うち1台は工業デザイナーでJR九州などいくつもの列車のデザインを手がけている水戸岡鋭治氏によってリデザインされた車両なので探してもいいだろう。
■大御所キングが鎮座!
次に目に飛び込んできたのは、2階建てのダブルデッカー車であるエアロキングだ。JR東海バスからやってきた国産2階建てバス、三菱ふそうエアロキングである。ほかのバスと比べても大きな車体は堂々とした存在感で、来場者の注目の的となっていた。また今回は車内見学も自由にできるということだったので、乗車経験はあるが1階、2階とくまなく歩いて見学した。
これまでも昼行、夜行を含め何度も乗車バスだが、当然ながら自分の席以外に行くことはないので、あちこちの座席を見るというのは新鮮だ。運転席の見学もでき、来場者が運転席に座り記念撮影をする姿も見られた。
定期運用から外れても、こうして撮影や見学できるように展示したのはマニアであるかどうかにかかわらず貴重だっただろう。今後しばらくはイベントや撮影会なども予定されているということなので、まだ出会えるチャンスはある。
■高速車に電気車まで!
続いて濃飛バスだ。同社は高速車を展示した。3列シート車で後部トイレ設置車である。夜行バス等で使用されている同車は、シートも睡眠に適した疲れにくい固さとリ深いクライニングを備えている。車体後部ではエンジンカバーがオープンされ、内部を見ることができた。
また名阪近鉄バスからは電気バスが展示された。筆者も見たことのなかったバスだが、4月8日から運行を開始したばかりの新車で、それほど「発見」されていない車両だ。現在は路線バスとして大垣市内で運行している。
特に決まった路線に限定されているわけではないので、狙って乗車することは難しいかもしれないが、今後は大垣駅のバス乗り場で見つけることはできそうだ。車体はBYD製の小型路線バスJ6で、各座席にUSBポートを備えている。
通常運行時にスマホなどの充電をすることが可能なほか、災害時には電気供給ステーションに活用できるという。名阪近鉄バスの電気バスはこの1台だけで、プレスリリースではこれからも環境に配慮したバスの導入を進めていくということなので、実績を見ながら投入されていくのではないだろうか。
■連節車とダブルデッカー車を相手に綱引き!
バスの展示会場の横では岐阜バスによるバス部品や廃品の販売が行われ、多くの来場者が列を作っていた、それにも増して人気だったのはバスとの綱引き大会だ。昨年は降雨のため中止となったイベントだ。綱引きの相手は岐阜バスの連節バス「CITARO-G」と、JR東海バスのエアロキングである。
1時間おきに交互に開催されていて、どの回も定員いっぱいになるほど盛況だった。今回は天候に恵まれ綱引き大会を見ることができたが、やはり重量級のバスなのでバスが動き出すまではかなり力が必要で、子供たちは一生懸命に綱を引いていた。
■バスのイベントは意外に多い?
「バスフェスタ2024inモレラ岐阜」の様子をお届けした。昨年に比べると展示されていたバスの台数は減っていて、また現地で見た限りではブースの数も少なくボリュームにはやや欠ける印象があったが、天候に恵まれたくさんの来場者があったようだ。
また存在感のある岐阜バスの連節バス「CITARO-G」とJR東海バスのエアロキングが、本イベントの最大の目玉だったことは間違いないだろう。
集客が見込めるイベントでは事前に応募が必要だったり、人数を制限したりと何かと面倒なことが多いが、ようやく自由に来場できるイベントも多くなってきた。探すとバスのイベントも意外に多く、路線バスや高速バスの車両や雰囲気を楽しんでみてはいかがだろうか。
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