スパイシーな「Sayama History Cafe」の狭山池ダムカレー=大阪狭山市の府立狭山池博物館で2024年5月10日午後3時38分、新宮達撮影

 大阪府大阪狭山市内の9飲食店が、国史跡でシンボルの狭山池にちなむ「狭山池ダムカレー」を提供している。池の築造1400年に当たる2016年に、市と大学がレシピを共同開発した際は1店舗のみだったが、地域の活性化につながればと協力する店舗が広がった。オリジナルのレトルトカレーがもらえるスタンプラリーも実施中だ。【新宮達】

 ダムカレーは、ご飯をえん堤に、ルーを貯水池に見立てたメニュー。狭山池の東側に市役所が位置することを踏まえ、向かってルーの右側に野菜などの副菜を置くことで統一している。

 市は16年にキャンパスがあった帝塚山学院大にレシピ作りを依頼。原則レシピに沿って提供できる店を公募し、1店舗で提供したが、新型コロナウイルス禍もあって23年1月に中断。再開に向けて大学と協議し、今回はカレーの味を各店舗に任せる形にした。募集に応じた9店舗にダムをかたどった型枠を送り、今年4月下旬に再スタートしている。

 狭山池はかんがい用のため池として、616年に造られた。現存する国内最古のダム式ため池とされ、奈良時代の僧・行基らによって改修された。現在の総貯水容量は280万立方メートル。池の周りに約3キロの遊歩道が整備されており、ウオーキングやランニングを楽しむ市民の憩いの場ともなっている。

 池の北側にある府立狭山池博物館内のカフェ「Sayama History Cafe」は、従来提供しているカレーにトマトなどを加えて1300円で提供。コリアンダーやクミンといった10種類のスパイスとバナナなど3種類の果実をルーに入れたのが特徴だ。店員の川村梨沙さん(37)は「スパイシーだが食べやすく、思った以上によく売れている。ぜひ食べに来て」とPRしている。

スタンプラリーも

 スタンプラリーは7月28日まで。3店舗で味わうと、レトルトカレーがもらえる。問い合わせは市産業にぎわいづくりグループ(072・366・0011)。

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