北条鉄道が運行するディーゼル車両「キハ40形」。車体のデザインはJR五能線当時のままだ=兵庫県加西市北条町で2024年5月21日、村元展也撮影
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 兵庫県加西市の北条町駅と小野市の粟生(あお)駅を結ぶ13・6キロのローカル鉄道「北条鉄道」は、旧国鉄のディーゼル車両「キハ40形」の助士席に座り、営業運転中の全線を1往復する特別添乗の希望者を募集している。人気車両の運転士の真横で、前方の景色を独り占めできる鉄道ファン垂ぜんの企画だ。

 6月15、16両日の各4便で実施する。片道23分、折り返しの休憩7分をはさんで50分余りの体験となる。対象は小学生以上。事前に、運行の妨げとなる行為をしないなどの誓約書を書く。定員は各回1人で計8人。参加費は1人1万1000円(オリジナル記念品付き)。介助者や保護者が付き添う場合は参加者と同じ費用が必要。保護者らが一般客として乗車して見守ることもできる。

 助士席は本来、運転士の補助者のために設置されているが、ほとんど使われていないという。

 北条鉄道は旧国鉄北条線を引き継ぎ、第三セクターとして運営する。赤字続きだが、2022年に青森県と秋田県を結ぶJR五能線の引退車両「キハ40形」1両を購入して運行させるなど話題性のある取り組みで乗降客や売上高を増やしている。

 特別添乗は同社ホームページから申し込む。6月9日正午締め切り。抽選で当選した人にメールで通知する。問い合わせは北条鉄道(0790・42・0036)。【村元展也】

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