コメやリンゴなど秋田・横手市の名産品を素材にしたアクセサリー作りに取り組む女性がいる。独自のアイデアとアレンジで名産品を余すことなく使い、ふるさとの魅力を発信するハンドメイド作家を紹介する。

地元で「自分の好きなことを仕事に」

見ているだけで癒やされるかわいらしいアクセサリーの数々。作ったのは横手市の泉田友美さんだ。

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泉田さんは地元の高校を卒業後、東京の専門学校に進学し就職したが、28歳の時に夫と一緒に帰ってきた。現在は農家である夫をサポートする傍ら、ハンドメイド作家として活動している。

ハンドメイド作家・泉田友美さん:
旦那が中学からの同級生で、いつか地元に戻りたいと常々話していた。帰ったら何をしようかなと考えたら、せっかく環境が変わるのでどうせなら自分の好きなことを仕事にしたいなと思い、今の仕事を始めた

地元に戻り、昔から好きだったアクセサリー作りを仕事にした泉田さん。作品の方向性を考えていた時、テレビで偶然目にした木綿織物「横手縞(よこてじま)」の存在を知った。

ハンドメイド作家・泉田友美さん:
横手にそんなものがあったんだという驚きがあって、作っている人に連絡を取って、「作品に使っていいよ」と協力してもらい、そこから横手にまつわるものにどんどん興味を持つようになった

独自アレンジで名産品を余すことなく

泉田さんのこだわりは、横手のリンゴや大雄のホップなど地元の名産品を使うことだ。

中でもリンゴは、商品にならずに捨ててしまう規格外のものを譲り受け、皮や果肉、種まで余すことなく活用し、ネックレスやピアス、ブレスレットなどを制作している。

新しく作ったネックレスと6年前に作ったネックレスを比べると、時間がたつにつれ、風合いの変化も楽しむことができる。

リンゴは加工ができるよう乾燥させ、泉田さん独自のアレンジで制作に取り組んでいる。

「当たり前にあった」魅力を伝えたい

そんなアイデアが横手市のふるさと納税の返礼品にも選ばれている。それが、泉田さんの家で取れたコメを使った「おにぎりネクタイピン」。

おにぎりの「ポップな感じ」から多く選ばれているようだと泉田さんは話す。

自分の家で作っているコメを選んだのも、まずは横手の魅力にもっと興味を持ってもらいたいという思いからだった。

ハンドメイド作家・泉田友美さん:
学生の時は、横手や秋田は何もないと自分自身思い込んでいたが、一度地元を離れて戻ってきて見てみると、当たり前に周りにあったものが地域の魅力で、地元の人にも、県外の人にもたくさん知ってほしいと思いながら活動している

そんな思いから県外のイベントにも積極的に出店している泉田さん。「横手市合併前の各地域の名産品を使ったアクセサリーをコンプリートしたい」と話し、いまはシイタケやスイカを使ったアクセサリーを作ろうと奮闘している。

ハンドメイド作家・泉田友美さん:
横手を知ってもらうきっかけになれば一番いいが、遊びに行ってみたいなとか、いろんな経験をしてみたいという思いにつながればいいと思っている

アクセサリーに地元・横手への思いを乗せて、泉田さんはこれからも丹精込めて作品を作り続ける。

(秋田テレビ)

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