食品600品目以上が値上げされる中、日本の食卓には欠かせない食品にも値上げの波が押し寄せています。
山口県阿武町産のコシヒカリ。
コメの美味しさにこだわった、おにぎりや炊き込みご飯を提供しているのは「米夢マイム」、北九州市の台所旦過市場に店を構え20年の人気店です。
◆客
「おすすめは明太子!昔から昔からやから!」
◆客
「キノコのご飯。500円でとてもよくて買います」
店の一番人気は、鮭おにぎりです。
◆記者リポート
「鮭と海苔が合うのはもちろんですが、ごはんが、ほろほろっとして美味しいです」
1日当たりに消費するコメの量は15キロ、その仕入れ値が今、上がっています。
◆「米夢マイム」 中尾憲二店主
「話によっては値上げどころか、売るコメもない店がでてきている」
農林水産省によると、コメの卸売価格は、全国112銘柄のうち110銘柄で上昇、去年の猛暑の影響で品質が低下するなど、市場に出回る量が減少したことが原因ということです。
福岡県内の卸売価格は、標準米で6月1日から1キロ当たり60円値上げされることになっています。
さらに値上げの波はおにぎりに欠かせないノリにもー
◆「米夢マイム」 中尾憲二店主
「ノリの仕入れ値は20パーセントくらい上がった」
海水温上昇による大幅な不作が続いた影響で、メーカー各社が大幅な値上げを実施。
25パーセント以上、引き上げられるケースもあります。
米夢マイムでは、仕入れ値が上がっている一方で、商品の値上げは見送りました。
◆「米夢マイム」 中尾憲二店主
「大変ですよ。量を減らすわけにもいかないし、質を落とすわけにもいかない。今年のお米も凶作だったら、長期的な価格の高騰になってくるので、そのときは(値上げを)考えざるを得ないのかなと」
値上げの波は菓子業界にも押し寄せていて、カルビーはポテトチップスや「じゃがりこ」など68品目の価格を最大10パーセント値上げ。
明治は、チョコレートやグミなど54品目、ハウス食品も「とんがり」6品目を値上げします。
家計の負担は大きくなるばかりですが…
生活に欠かせない「電気」も値上がりします。
九州電力によりますと、6月使用分の電気料金は、平均的な家庭で7551円、去年の同じ月と比べると2300円も値上がりします。
政府が物価高対策として段階的に続けてきた補助金が、5月で終了することが主な要因です。
これは2016年10月以降、最も高いということです。
その一方で、6月から始まる新たな物価高対策もあります。
それが「定額減税」です。
1人あたり年間4万円が減税されるというもので、4人家族の場合、4万円×4人であわせて年間16万円の減税となります。
家計にとっては助かる制度ではありますが、政府はこの定額減税を「今年度限り」としていますので、様々なところで値上がりが続いている中、どれくらいその恩恵を実感できるのか、注視する必要があります。
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