リハビリに励む利用者と一緒に歩く介助犬ジュリエット=大阪府泉佐野市で2024年5月29日午後1時17分、中村宰和撮影

 身体障害者の自立支援で、リハビリテーションの専門職が助言などをする際、補助犬(盲導犬、介助犬、聴導犬)の使用を選択肢として示すのは6%にとどまることがコンサルティング会社のアンケート調査で判明した。専門職の間でも補助犬を詳しく知っている人が少ないとの調査結果もあり、認知度の向上が課題になっている。

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 コンサル会社「社会システム」(東京)が2023年10、11月に調査し、社会福祉士や理学療法士、作業療法士ら1693人から回答があった。

 障害者に具体的な助言などをするとした約1000人に「補助犬の使用が含まれるか」と聞いたところ、「含まれる」は6%、「含まれない」は93%だった。「含まれない」と回答した理由を問うと、「ニーズがない」(37%)▽「知識がない」(35%)▽「その障害者に適切であるかを判断できない」(17%)――などを挙げた。

 また、補助犬の名前や役割を大半が知っているものの、導入のプロセスの質問には「具体的には知らない」(53%)▽「知らない」(37%)▽「知っている」(8%)――の順となった。公共施設などに補助犬の同伴受け入れを義務づけた身体障害者補助犬法については、「法律も内容も知らない」が69%で、「法律は知っているがその内容までは知らない」は25%、「法律もその内容も知っている」は5%にとどまった。【中村宰和】

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