数十年に一度だけ咲く「幻の花」で、幸運を呼ぶともいわれる「リュウゼツラン」が、三重県志摩市で相次ぎ開花目前となっています。

2024年に30周年を迎えた「志摩スペイン村」のバスロータリーに、見慣れない植物があります。これは、メキシコなど中南米が原産の「アオノリュウゼツラン」です。

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(リポート)
鋭くとがった葉っぱに、私の身長180センチよりもさらにさらに大きく伸びた茎のその先に、小さな花のつぼみがあります。

葉っぱが竜の舌に似ていることから名づけられたとされていますが、実は数十年に1度しか咲きません。花はめったに見られないことから、“幸運を呼ぶ”ともいわれています。

志摩スペイン村の上村健さん:
ここ1~2週間ぐらいですかね。茎から枝が伸び始めてきて、そろそろ花を咲かせるんじゃないかなと。

志摩スペイン村がオープンした1994年に植えられた株が、2024年7月になり、花を咲かせるということです。細長い黄色の花が咲くということですが、咲き終わると茎も含めて枯れてしまいます。

志摩スペイン村の上村健さん:
今ちょうど30周年で、賑わっている声が聞こえたんじゃないですか。こういった植物にも関心いただいて、ほっこりした気持ちになっていただければと思います。

リュウゼツランは、本場・メキシコではテキーラの原料として有名です。その不思議な生態について、専門家に話を聞きました。

三重県中央農業改良普及センターの内山達也さん:
(花が咲くのは)現地のメキシコとかではだいたい10年から20年。国内ではだいたい30年から50年といわれておりまして。珍しいことには間違いないので、しかも何かいいことがあるということも言われておりますので。

リュウゼツランは、同じ志摩市内のホテル「都リゾート 志摩 ベイサイドテラス」にもあり、すでに5メートルほどの高さに育っています。ここでは、32年前に植えたものだということです。

都リゾート志摩ベイサイドテラスの山本哲也さん:
ちょうど当ホテルが今リニューアルをしておるんですけれども、それを祝っていただいているようなかたちで、非常にうれしく思っております。

ホテルでは、7月にも見ごろを迎えそうな「幻の花」のために、リュウゼツランと英虞湾の絶景を一度に楽しめる部屋を開放するということです。希望があれば、宿泊客以外でも楽しめます。

都リゾート志摩ベイサイドテラスの山本哲也さん:
目の前でご覧いただけるということで、この部屋を開放しております。触らないようにだけお願いしたいんですけれども。ご宿泊のお客さまはもちろんのこと、ご宿泊ではないお客さまに対してもご覧いただけるように、入っていただける配慮はさせていただきます。なかなかない体験だと思いますので、ぜひとも皆さんお越しいただいてご覧いただけましたら、何か幸せが訪れるんじゃないかなと思っております。

(東海テレビ)

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