山形県村山市の大谷地沼で初夏の風物詩、ジュンサイの収穫が始まった。約10ヘクタールの水面はジュンサイの葉で覆われ、生産者らは木舟を浮かべながら、独特のぬめりが特徴の若芽などを摘み取っていた。
ジュンサイはスイレン科の多年生水草。茎葉は「ヌル」と呼ばれる寒天質に覆われ、湯がいたりみそ汁に入れたりすると、独特の食感が楽しめる。
生育は水質に大きく左右されるという。大谷地沼は天然のジュンサイが育つことで知られ、地元での通称は「じゅんさい沼」。近年は人手不足のため、一般客による収穫体験を受け入れ、休日には多くの家族連れでにぎわっている。
毎年訪れているという山形市の岩瀬靖夫さん(69)はこの日、2キロを収穫。「季節を感じながらレジャー感覚で楽しめる。新鮮なジュンサイはやはりおいしい」と話した。
沼を管理する「大高根じゅん菜採取」によると、収穫体験は7月31日まで。7月14日には1時間に摘み取った重さを競う「全日本天然ジュンサイ摘み取り選手権大会」が開かれる。【竹内幹】
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