新潟県糸魚川市の小・中学校で19日、イノシシの肉を使ったジビエ給食が出されました。県内初となる試みには命の大切さを伝える猟師の思いが込められていました。
19日、糸魚川市の小・中学校の給食で提供されたのが、糸魚川市で獲れたイノシシの肉を使ったジビエハンバーグです!
【先生】
「ジビエはフランス語シカやイノシシなどの野生鳥獣のお肉のことです。糸魚川のイノシシのお肉なので地産地消ですね」
ジビエが給食で提供されるのは県内では初めてのことです。ほとんどの児童が実際に見たことも口にしたこともないイノシシ。その初めての味は…?
【児童】
「おいしい。臭いは全然しない」
「もう少し硬いのかなと思っていた。普通の肉よりやわらかい」
「野生の味がするのかなと思っていた。おいしかった」
児童の反応を喜ぶのはイノシシを捕獲した猟友会のメンバーです。
【猟友会 青田徹さん】
「大変感激。食肉として子どもたちに伝えられたことはよかった」
しかし、一体なぜ給食でジビエを提供することになったのでしょうか?
【猟友会 青田徹さん】
「我々が小さい時は見たくても見られない動物だった。今は普通に野山に行けば見られる動物になったが」
その背景にはイノシシやシカなどの生息数の増加がありました。これに伴い増える農作物への被害を防ぐため猟師による狩猟が行われていて、糸魚川市では2023年度、イノシシ620頭、シカ146頭が捕獲されています。
【猟友会 青田徹さん】
「防いでいるだけだと個体は減らない。どうしても駆除、命をとってしまう。消費していくことが大事だと思う」
捕獲された動物の多くは焼却処分されてしまいますが、動物の命を無駄にせずジビエとして活用する。児童にとっては命の大切さを学ぶ貴重な機会となったようです。
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