長野県伊那市で月に一度、壊れたおもちゃを無償で直す「おもちゃの病院」が開かれています。完治率90%。ものづくりが得意なドクターたちが、子どもを笑顔にしようと奮闘しています。
伊那市社会福祉協議会の建物の一室。4月13日、おもちゃを持った親子連れが続々と訪れていました。
ショベルカーのラジコンにー。ピアノのおもちゃ。どれも正常に動かない壊れたおもちゃです。
おもちゃドクター:
「全然動かない?電池は新しいのが入ってる?」
壊れた箇所を聞き取るのは、エプロン姿の男性たち。無償で直すおもちゃドクターです。
この「おもちゃの病院」は、ボランティア団体「日本おもちゃ病院協会」が全国で行っている取り組みで、伊那市でも去年6月から月に1回開かれています。
ドクターは、製造業で働いていた人などものづくりが得意な人ばかりで、協会の養成講座も受けており、完治率は90%を誇ります。
おもちゃドクター(62):
「もともと(ものづくりが)好きなので、とっても楽しいです。私たちが製造業でやっていた常識が通じない部分があって、新しい発見とかそこが楽しい」
おもちゃドクター(73):
「中身の構造が、おもちゃによって違うので難しい。あっ、直ったのって感じで喜んでくれるからその辺がいい」
この日は13組の親子が24種類のおもちゃを持ち込みました。
こちらの親子は、動かなくなったパトカーのラジコンを預けましたが…。
パトカーのラジコン持ち込む(母親):
「あ、動いた。すごーい、良かった」
子ども:
「(うれしい?)うん」
パトカーのラジコン持ち込む(母親):
「電池が液漏れしてて、それを一瞬で直してもらった。私が家で頑張っても直らなくて子どもががっかりしていたので、これで笑顔になって遊べるので良かった」
おもちゃドクター:
「(部品が)1枚100円とかで交換できるのでそれさえあれば直ると思う」
その場で直せないおもちゃは、預かって修理します。
ショベルカーのラジコン持ち込む(子ども):
「早く直ってほしい」
ショベルカーのラジコン持ち込む(父親):
「専門家が直してくれて、子どもたちが長く遊んでいけるのはとても素晴らしいことだと思う」
おもちゃの病院を運営・野本瑠美さん:
「おもちゃは壊れたら捨てて新しいものを買うのではなくて、修理ができる、長く使えることを身近で感じてもらえる場所にしていきたい」
親子連れに好評の「おもちゃの病院」。ものを大切に扱うことを学ぶ場所にもなっています。
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