千葉県の北東に位置し、米どころとして知られる東庄町。

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今、この町のジャンボタニシによる稲の食害が例年の3倍にのぼり、農家が悲鳴をあげる事態が起きています。

一体何が? 田んぼに異変… 一部がむき出しに

めざまし8が現地を取材すると、青々と稲が育つ田んぼの中に、なぜか一部だけ土がむき出しになった場所を発見。一体、何があったのでしょうか。

土がむき出しになった田んぼ

米農家を営む男性:
そこにいるよジャンボタニシ。

米農家を営む男性が示す先にいるのは、南米原産の外来種「ジャンボタニシ」。

水のたまった田んぼに生息する巻き貝の一種で、大きさは2~7センチほど。
1981年に台湾から食用目的で輸入され、後に水田などで野生化しました。

米農家を営む男性:
全部植えてあったんだけど、みんな食われちゃった…。

米農家 多田正吾さん:
いつも4月中に稲が食べられることはないんだけど、5月になって見に来た時にはこういう状態でもっとひどくて…。

ジャンボタニシに食べられたという稲を、被害に遭っていない稲と比べると、一株当たりの茎の本数が明らかに少なくなっています。

ジャンボタニシに食べられ、茎の本数が減ってしまった稲

米農家 多田正吾さん:
穂の出る有効茎数が20本ないと米ってとれないんですよ。周りを食べられちゃうと20本もない。ちゃんとしたものが2本しかないよね。20本欲しいんだよ。この1株で20本。

例年ジャンボタニシによる被害は出ているものの、千葉県では、今年特に被害が大きいといいます。

千葉県農林総合研究センター  矢内浩二課長:
6月でいえば(例年の)3倍以上ですし、5月の頭の部分でいっても例年の4倍を超えてますかね。

千葉県農林総合研究センターが6月上旬に水田70カ所を調査したところによると、県の東部を中心に14カ所でジャンボタニシの生息を確認。
被害にあった稲は例年の3倍以上で、千葉県全体の5%ほどにあたります。

ジャンボタニシによる被害が増加している理由とは?

なぜ、ここにきて急激に被害が拡大しているのでしょうか?

米農家 多田正吾さん:
タニシも利口で、雨が降っても水につからないように、ちょっと上の方に産んであるんですよ。

稲に付着させるように、ピンク色の卵を産むジャンボタニシ。その数は年間3000個以上を超え、繁殖力が強いとされています。
それに加え、今年ならではの被害が拡大している理由があるといいます。

千葉県農林総合研究センター  矢内浩二課長:
今年は暖かかったせいでジャンボタニシの動き出しが早かったと見てます。貝の数はそこまで増えてないけど、動きが活発なのか被害が多いという状況です。

田植えから、およそ3週間以内の柔らかい苗を好んで食べてしまうというジャンボタニシ。
暖冬の影響で今年は例年の5月上旬よりも早い、4月下旬頃から活動が活発化。対策が間に合わなかったというのです。

米農家 多田正吾さん:
今年は何か暖かいせいなのかタニシが多く、食われるのが早かった感じで、見回りが少し遅れました。早めに薬ないし観察していれば、こういうこともなかったと思うんですけど。
(めざまし8 6月25日放送)

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