障害者グループホーム(GH)運営大手の「恵」(本社・東京都)が障害福祉サービス等報酬を不正請求していた問題で、厚生労働省は、同社が運営するGHの指定更新を認めない「連座制」を適用する方針を固めた。一連の不正行為に、組織的な関与があると認定した。

 障害者総合支援法の規定では、事業者などが自治体から指定取り消し処分を受けた場合、その不正行為に組織的な関与が認められると、連座制が適用される。事業者の運営するGHが複数の都道府県にまたがるため、厚労省が「恵」の業務管理体制を確認し、不正行為への組織的な関与の有無を調べていた。GHは6年ごとの指定更新が必要だが、連座制の適用で順次、認められなくなる。

 同社をめぐっては、2022年5月、愛知県内のGHで、入居者から実費の3倍ほどの食材費を徴収していたことが判明。さらに、勤務実績のない職員が働いていたように装い、報酬を不正請求していた。過大徴収は県内の26GHで計2億1799万円、不正請求は名古屋市だけで約1億3千万円に上った。(高絢実、藤谷和広)

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