秋田県内に製造拠点を置く印刷機械メーカーが、環境にやさしい印刷機を開発し、県の内外から印刷業に携わる人などが見学に訪れた。
見学会には、環境にやさしい最新の印刷機を一目見ようと、県の内外から印刷業界で働く人など111人が訪れた。
開発したのは、千葉県にある印刷機械メーカー・ミヤコシのグループ会社で横手市に工場を置く宮腰デジタルシステムズなど。
これまでの印刷機はインクに有機溶剤が使われ、使用の際、大気汚染を引き起こす可能性のある化学物質が排出される。
新たな印刷機3台は水性のインクを使うため、化学物質の排出を抑えられる。
このうちの1台は、デジタルデータを基に異なったサイズ・デザインに対応できることから、従来より作業スピードも速くなった。
開発担当者は「印刷速度が、前の機種では1分間に50メートルだった。本機は1分間に80メートルにアップしていて、大幅に生産性が向上している」と説明した。
京都の印刷会社の担当者は「できるだけ環境に適応したものに変えていく必要があるというのが、業界のコンセンサスになってきている。いまから導入を検討していく必要があると痛感している」と話す。
ミヤコシ・宮腰亨社長:
「重要視したのは環境負荷の低減。これからはそういった機械が求められるし、リリースし続けていかないとメーカーとして生き残れないと思っている」
なお、グループ会社の宮腰精機は、人工知能(AI)を搭載した印刷機の完全自動化に向けて研究・開発を進めている。
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