納豆の1世帯当たりの年間支出額で何度も日本一に輝いているものの2023年は全国9位に終わった福島市は、全国的な「納豆の日」の7月10日以外にも毎月10日を同市独自の「納豆の日」と定め、市民の消費拡大と日本一奪還に乗り出す。特に7月7~13日を「納豆ウイーク」とし、参加する市内の飲食店21店が納豆を使ったメニューを提供する。
初日の7日、JR福島駅東口の駅前通りで開催されたイベント「ナツフェスinえきまえ」の会場でオープニングイベントがあり、消費量ではライバルの水戸の人気キャラクター「ねば~る君」が協力。「納豆を習慣的に食べると長生きするか早死にするか」など簡単なクイズを子どもたちに出題しては、正答した子を次々「クイズ王」に任命していた。
ブースでは土湯温泉の熱で発酵させて柔らかさが特徴の「おららの温泉納豆」を販売。ウイークの参加21店を紹介する「納豆グルメマップ」も配った。福島市の男性(49)は「これまで福島市はPRが下手だったが、消費量でライバルの水戸と切磋琢磨(せっさたくま)すれば、お互いの消費量も上がるのでは」と期待していた。
福島市は総務省家計調査で22年まで4年連続で全国1位だった。水戸市のように大豆や納豆の生産が盛んではないにもかかわらず、なぜ消費量が多いのかは「冬の山間部で貴重なたんぱく源とされていた」「朝食でお米を食べる人が多い」など諸説あり定かでない。
福島市はそんな納豆人気に着目。栄養が豊富で健康に良い納豆の消費拡大と「納豆のまち福島」のブランド化を図って納豆料理コンテストを昨年度に初開催するなど力を入れる。7日には特設サイト「ねばりんく」(https://fukushima-nihon1.jp/)も開設した。
ウイーク期間中は納豆料理の提供店や市内のスーパーでアンケートを実施する。8月以降も毎月10日には「納豆クイズ」を出題する。ともに抽選で福島市の特産品が当たる。【錦織祐一】
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