(解説:吉田裕美気象予報士)

岩手県の7月10日の夜は、再び大雨のピーク、2回目の山場になりそうです。
地盤が緩んでいたり、川の水位もだいぶ高くなっています。災害の発生に厳重な警戒が必要です。

その雨を降らせるのがこの日本海にある低気圧です。
活発な雨雲を伴っていて、それが10日夜、だんだん県内にかかってきそうです。

現在(7月10日午後6時30分時点)の雨雲の様子を見てみると、所々強く降っているところもありますが、この時間は雲の切れ間に入って小康状態となっています。
ただ油断はできません、これからが雨のピークです。

今夜7時からの雨雲の予想を見ていくと、日付が変わる頃に雨のピークを迎えそうです。低気圧本体の活発な雨雲が流れ込んできます。

多いところでは内陸で1時間に40ミリ、沿岸は1時間に30ミリの激しい雨が予想されています。
雷を伴い、バケツをひっくり返したような降り方になる恐れがあります。

ただこの雨雲は停滞することはなく、11日の朝までには東の海上へ抜けていきそうです。

予想される24時間降水量は、多いところで内陸は100ミリ、沿岸北部は80ミリです。
ここ数日の積算降水量がかなり多くなりそうです。

特に今回は夜間に雨のピークを迎えるので、夜間の暗い時間帯に状況が一気に悪くなる恐れがあります。
土砂災害や河川の増水などに厳重に警戒し、10日夜は安全な場所で過ごしてください。

11日の天気のポイントは「未明まで激しい雷雨、日中は曇りで蒸し暑い」です。
蒸し暑くなりますので、熱中症対策をこまめに行ってください。

予想天気図を見ていくと、10日夜に大雨をもたらす低気圧がちょうど県内のあたりを通過していきます。
11日の朝には三陸沖に進んで、その後は東の海上に離れる予想です。

ただ、湿った空気が残るので県内は蒸し暑くなりそうです。
雲が多く不安定でにわか雨の可能性もあります。天気の急変に注意してください。

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